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2015-01-25

[]一人も見捨てない 18:05 一人も見捨てない - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 一人も見捨てない - 西川純のメモ 一人も見捨てない - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』では「一人も見捨てない」ことを強調します。ただ、誤解されるのは、そうするのは人道的にそうすべきだとか、正しいからそうすべきだということではなく、「得」だからです。「徳」では続きません。安易に人を切れば、個人レベルとしては損になります。安易に人を切ることを容認する集団は損になります。

 我々に無限の時間があり、無限の予算があるならば、徳でいいでしょう。しかし厳然として時間も予算も有限です。だから、個人レベル、集団レベルで値段を評価するのです。

 「一人も見捨てないんだから」何もかも考えずに、全ての時間も予算もつぎ込もうというのは「徳」で考えている場合に出る発想です。

 我々は人付き合いをしているとき、常に損得勘定をしています。それが折り合いです。『学び合い』はその折り合いにおいて、「多様な人」と折り合いをつけることが得であることを子どもたちに経験させています。異質であれば、自分にとっては1のことが、別な人には10の価値があり、逆にその人にとって1のことが自分にとって10の価値がある場合もあります。色々と知って、交渉して、どちらにとっても価値ある取引が出来れば良いのです。

 世の中には、得にならない相手もいます。しかし、その場合でも「一人も見捨てない」という建前を堅持する「ふり」をすることは絶対に大事です。これもおりあいです。

 何事も取引であり、政治です。カリカリしてはいけません。

[]ハイブリッド 07:31 ハイブリッド - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ハイブリッド - 西川純のメモ ハイブリッド - 西川純のメモ のブックマークコメント

 最近、ある人から「『学び合い』と一斉指導のハイブリッドは出来ないだろうか?」と聞かれました。出来ます。ただし、その方が想定しているものとは違いますが。方法は簡単です。子どもたちにタブレット端末を与え、ネットに接続するのです。インターネット上にあふれるコンテンツを利用すれば良いのです。

 ちなみに、既に西川ゼミでは子どもたちに自作教科書を作らせることが教育的にも価値があり、質の高い自作教科書を作成できることを明らかにしました。だから、コンテンツを作ることを課題にすれば良い。それも一人一つずつ。成績下位層、中の下の子どものコンテンツがとても興味深く、より多くの子どもに意味あるコンテンツになります。

 今までの教育では「子ども」という存在しないものを想定していたのです。『学び合い』では子どもは一人一人違うと思います。だから子どもに選択権を与えるのです。