■ [嬉しい]卒業式
本日、地元の小学校の校長先生から卒業式に出席して欲しいとのメールが来ました。嬉しかった。そして、誇ります。
私の喜びが分かるには、少し説明が必要です。
本学教職大学院の特徴は教育実習を中心としているカリキュラムです。ただし、一般の教育実習とは違います。まず、ほぼ年間を通して関わり続けます。そして、その学校の仲間になる実習なのです。私も、実習校の校長室に座って馬鹿話で延々と話します。これって大学の教員と実習校の校長の関係では無いでしょ。
その校長とのつきあいも長い。『学び合い』で学校作りを二つの学校で関わらせていただきました。だから、ツーカーです。言いたいことも言いやすい。
その学校は、本年度で閉校し、統合します。その卒業式に出席して欲しいとのメールです。そのような依頼はありませんでした。特別な式に、出席することを求められた、それは私を本当に仲間と思っていただけたと思います。
卒業式では泣かないようにします。でも、一人一人の子どもの姿の変化を見させていただきました。そして、『学び合い』の無い学校に統合されます。それを思えば、思うところは多い。
高揚した気持ちで、自慢します。こんな風に、卒業式の呼ばれる大学教授が日本中に何人いるでしょうか?誇ります。
■ [大事なこと]手の内をさらす
『学び合い』では、学習指導要領や教師用指導書、また、教師用図書をクラスに置き、かってに使わせます。多くの人はビックリしますが、『学び合い』的には当たり前のことです。何故なら、子どもたちの少なくとも2割程度は教師並みの教師にするのですから、教師に有効な情報は提供すべきなのです。特にお勧めはTOSSの本です。それらの中には、経験があまりない教師が直ぐに使えるノウハウが満載されています。子どもたちの上位層にぴったりの本です。
教師だけが情報を持っていて、それを小出しに出すことによって授業を成立させている人には、「全く」想像できないでしょう。だって、推理小説の最初に犯人を教えて、それでいて推理小説を面白くするなんて分からないでしょうね。でも、可能です。刑事コロンボが典型的です。成績上位層は成績中の下に合わせた授業の「犯人」なんて先刻ご承知です。だから、隠しても無意味。むしろ犯人を明らかにして、その人が犯人であることをみんなで追求すれば良いのです。それは塾・予備校・通信教材では教えてくれません。何故なら、犯人という正答は一つでも、それを納得する過程は一人一人違いますから。
もちろん、私の本は是非、教室にもおいて欲しいし、保護者にも紹介して欲しい。私の本によって優れた教師が生まれるはずです。
追伸 子どもや保護者が買ってくれたら、『学び合い』本もTOSSの本も、爆発的に売れる冊数が増えますね。逆に言えば、子どもが読もうとしない本は、空理空論が書かれていると言うことです。
■ [嬉しい]増刷
『子どもたちのことが奥の奥までわかる見取り入門』(http://goo.gl/cMfSy2)が増刷りになりました。ご愛顧感謝です。
この本では、まず、認知心理学の知見を元に、教師は「絶対」に細かい見取りは出来ないことを明らかにします。例えば、よく教師は子どものノートをちらりと見て、その子どもがどんな間違いをしているかを見取ります。が、残念ながら半数近くは間違っているのです。
次に、従来の授業で直ぐに使える見取り法を紹介します。細かいことは分からないですが、人と人との関係に表れる言動は非常に安定しています。
そして『学び合い』特有の見取りをご紹介します。『学び合い』では子どもは自由に動きます。だからこそ、子どもの心の奥がよく分かるのです。『学び合い』では教師はぼーっと立っているようにしか見えません。しかし、そのぼーっと立っているからこそ、色々なものが見えるのです。ちなみに、この『学び合い』特有の見取りが、一斉指導において「超名人」と言われる人の見取りときわめて一致するのです。
まだお読みで無い方は、是非。
そして読んだ方へのアドバイス。あの本を教室において置くのです。そして、子どもたちに「先生はみんなの心の中をちゃんと見通せるんだよ。そのポイントが書いてある本だよ。」と言うのです。そうすれば、クラスの2、3人は読みます。小学校1年生でも読む子はいます。そうすれば、『学び合い』の質が高まります。だって、教師並みに見とれる子どもが生まれるのです。そして、どうやっても誤魔化せないことが分かりますから。お勧めです。なお、これは私の本の全てに適応できるノウハウです。
追伸 学校で研究授業、提案授業があり、それに呼ばれることがあります。そこには学校中の先生があつまり、その先生方のクラスは自習です。私はその時間の最初と最後は研究授業の見ていますが、大部分の時間は自習のクラスを観察しているのです。自習のクラスは非常に多くのものを見せてくれます。小学校の場合、『学び合い』の授業を見なくても、そのクラスの自習の姿を見さえすれば、そのクラスの担任の『学び合い』のレベルが分かります。
■ [お誘い]和歌山の会
すみません。出張のごたごたで遅れました。本日、和歌山の会があります。おそらく、本日、連絡しても大丈夫だと思います。
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第5回『学び合い』和歌山の会開催について
第5回の『学び合い』の会を下記の日程で実施することになりました。
『学び合い』を既に実践している人、これから研究してみようと思う人、少し興味のある人、いろいろな人が集まって気軽に情報交換できる会です。
1 日 時 平成27年3月12日(木) 18時00分~20時00分
2 場 所 紀美野町立野上小学校 相談室 (駐車場:校内中庭と運動場)
3 内 容
(1)実践報告
(2)実践者への質問
(3)情報交換 など
実践報告の一つとして、野上小学校での取り組みの報告を予定していますが、参会者の方々からも、どんな形式でもかまいませんので、話のきっかけとしていろいろ出していただければありがたいです。
情報交換したり、質問したりすることにより、新年度に向けた取り組みのヒントが見つかればと考えています。
申込みは、3月11日(水)までに、下記の事務局までお願いします。
当日の飛び入り参加も大丈夫です。
事務局:紀美野町立野上小学校 松尾詩朗
〒640-1131 和歌山県海草郡紀美野町動木1445
電話 073-489-2041 FAX 073-489-2042
E-mail koutyou@nokamies.town.kimino.wakayama.jp
平成26年11月20日、中央教育審議会の初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について(諮問)の中に下記のような文章があります。
・・・そのために必要な力を子供たちに育むためには,「何を教えるか」という知識の質や量の改善はもちろんのこと,「どのように学ぶか」という,学びの質や深まりを重視することが必要であり,課題の発見と解決に向けて主体的・協働的に学ぶ学習(いわゆる「アクティブ・ラーニング」)や,そのための指導の方法等を充実させていく必要があります。
こうした学習・指導方法は,知識・技能を定着させる上でも,また,子供たちの学習意欲を高める上でも効果的であることが,これまでの実践の成果から指摘されています。・・・