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2015-06-12

[]指摘 21:52 指摘 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 指摘 - 西川純のメモ 指摘 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今日のゼミでは非常に面白かった。https://www.youtube.com/watch?v=s_rrxDNGdpI

 私は大学の授業で心を込めて語ることを避けています。それは、本気になって語れば、無様にボロボロ泣いてしまうからです。だからゼミ生(また、同志)以外には語らないように自己規制している。きっとどん引きされるから。しかし、次回は語ろうかなと思う。ただ、迷いはあります。それがいいことか、悪いことか。と。

 あと、ゼミ生から「西川先生が演技をしている」と指摘されました。(この部分は残念ながら記録されていませせん)ま、当然のことです。人は関係の生物なのですから、意識しなくても演技をしている。というより、別な面が出ます。

 講義や講演での私とゼミ生の前での私は全く別人です。ゼミ生の前では、頭のいい中学生レベルになります。それがここちいい。でも、自宅での私は全く別です。家内から「あんたがそんなに講演に行って、迷惑をかけていないの?」と心配します。ま、家では無口で静かですから。

 人は関係の生物です。必ず、別な姿を持っています。でも、その姿を出したいのに出せない人は「私の本当の姿は・・」という兆候が見えます。それは不健全です。でも、そうで無いならば、様々な面の姿があっても健全と思います。

[]追加 06:53 追加 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 追加 - 西川純のメモ 追加 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 同志の方に昨日3つのお願いをしました。大事なお願いを一つ忘れていました。

 教育実習生だけではなく、保護者の方々に『学び合い』関係の本を紹介して下さい。きっと同僚に伝えるよりすんなり分かってくれます。何故なら、自分が変わるというハードルが保護者の人は持っていないからです。

 これからは100万人の教師相手ではなく、1億2720万人の日本人相手に「一人も見捨てない」を伝えましょう。既に企業教育に取り入れている方々もおられます。日本人が同志になれば心強い。

[]模擬授業 06:47 模擬授業 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 模擬授業 - 西川純のメモ 模擬授業 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私は模擬授業が嫌いですし、意味がないと「私」は思っています。

 昨日、他研究室の院生さんの相談を受けたときに、そう答えました。

 授業能力は実際に担当する子どもたちの前で、実際にやらない限り向上しません。そして、本当の授業能力は、話術や教材ではなく、子どもに対する愛と信頼です。どんなに話術や教材の力量を高めても、それが無ければ3ヶ月以内に大人の腹を読み取ることに長けた子どもに見透かされ、その子から周りの子どもに広がります。逆に、話術や教材の力量が無くても、それがあれば3ヶ月以内に大人の腹を読み取ることに長けた子どもの信頼と尊敬を勝ち取り、その子から周りの子どもに広がります。

 だから私はゼミ生に模擬授業を奨励したことはありません。が、だからといって模擬授業を止めるつもりもありません。何故ならば、私は馬鹿馬鹿しいと思っていますが、模擬授業で授業能力をはかろうとする教員採用試験は少なくありません。教員になってから役に立たないコメニウスやドルトンプランを出す筆記試験はあります。だから、馬鹿馬鹿しくても覚えました。模擬授業はそれよもマシですが、五十歩百歩です。模擬授業を練習することは合格するには必要なことでしょう。

 しかし、模擬授業で授業能力が上がると思っていたとしたら、それは許せない。子どもをあまりにも馬鹿にしすぎています。そんな教師にいかほどのことが出来るか、と思います。

 考えてもみて下さい。

 国旗・国歌斉唱を職員に徹底するための、模擬職員会議を校長会でやっていたとしたら、どう思いますか?職員役の校長が想定される発言をして、校長役の校長がそれに応えるのです。その後、校長同士がそれを話し合うのです。どう思われますか?

 それでコントロールできる職員もいるでしょう。しかし、校長が国旗・国歌斉唱をどのように語るかで、その校長が教育者であるか、小役人であるかを見透かす職員もいます。そして、そのような職員が職員室でのオピニオンリーダーなのです。テクニックではなく、校長の心が勝負です。

 生もの相手の教育なのです。完璧な正解はありません。でも、子どもに対する愛と信頼があれば、何度でも語れます。そして、誤った場合は、謝ればいい。愛と信頼があれば許してくれます。

追伸 私の知る限り最高の授業能力向上は、実際に子どもたちの前で授業している自分の姿(もちろん子どもの姿も)をビデオに撮り、それを何度も自分で見ることです。自分の駄目なところは人様に指摘されなくても分かります。もちろん、自分では分からないところを人様から指摘されることによって、初めて気づける部分もあるでしょう。でも、自分が気づけるところは、直ぐに吸収できます。ただし、これはとても辛いですよ。

追伸2 色々な教育書を読みます。時々、これを子どもには読ませられない本だよな。と思うものはあります。でも、その本を子どもは読まなくても、その本を書く人の腹は見透かされています。ちなみに、『学び合い』の本は全て子どもに公開すべきだと思っています。そうすれば2割が早く的確に動いてくれますから。そして6割の子どもも真意を理解して貰えます。そして、早くテクニックを脱することが出来ます。