■ [お誘い] 授業力&学級経営力

明治図書の「授業力&学級経営力」9月号は『学び合い』特集です。表紙は私です。明治図書の雑誌で『学び合い』の特集が組まれるようになったんですね。
この雑誌は本年度よりはじまった雑誌です。4月号は「最高のチームで最高の1年を作ろう」で表紙には同僚の赤坂さんが写っています。5月号は「ほめ言葉のシャワーでクラスが変わる!」で菊池先生。6月号は「魔の6月を乗り切る!学級&授業づくり3原則」で野中先生(ほぼ無名だったときに、今後の注目株だとブログで取り上げていただいたのが野中先生です)。7月号は「保護者にも子どもにも伝わる!通知表の決めゼリフ」で土作先生。8月号は「授業道場野口塾発!夏に鍛える教師力」で野口先生です。そして9月号です。私が表紙でいいのでしょうか・・・と思います。私は実践者ではなく研究者です。実践界のきら星の方々の末席に並べるぐらいになったんだな~っと感慨深いものがあります。今から十五年前に理科教育学会から学会賞をいただいたときには思いもつきませんでした。あの頃は基本的に研究者の頭の構造をしていましたから。
予言します。9月号は直ぐに在庫切れになります。『学び合い』へのご批判をいただいた雑誌の特集号は直ぐに在庫切れになりましたから。
■ [お誘い]アクティブ・ラーニング本

「すぐわかる!できる!アクティブ・ラーニング」(学陽書房)がアマゾンで注文可能になりました。http://goo.gl/KU7q3u
なお、一番早く手に入れる方法は、『学び合い』フォーラムです。二番目はお近くの書店に注文することです。本屋に行く時間が無い方はアマゾンでご注文下さい。
■ [お誘い]中野の会

7月17日に長野県中野市で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。http://manabiai.g.hatena.ne.jp/g-chanDAY/20150715
■ [大事なこと]毒まんじゅう

教職大学院を設立するとき最初に目が行くのが設置するための人数です。これに関しては大学院設置の縛りを緩くしたので何とか出来ます。というか、そのために縛りを緩くしたのでしょう。
次に目が行くのが共通科目です。教職大学院の共通科目は学習指導要領のように定められています。これは今までの大学ではありえなかった。これだけの多様な内容を教えるとなると色々な人を集めなければなりません。それが大変です。
次に目が行くのが教育実習です。これに関しては自前の附属や特定の学校と連携すれば何とか出来ます。
これで設置は出来ます。
が、設置してからが大変です。
教職大学院は日本で初めて大学でのデュアルシステムを実現した制度だと思っています。デュアルシステムが成功するかどうかは、大学と実習先がウインウインの関係になれるかどうかなのです。このためには細かな調整が必要なのです。
もし実習校の利害に合わせて実習生である学生の利害を諦めさせると学生からクレームが来ます。もし学生の利害に合わせて実習校の利害を諦めさせると実習校からクレームが来ます。この調整をするためには、学校現場も分かっていて学術の業績もある人が必要です。教育委員会との連携で優秀な方を調整役にすると実習校の利害に合わせます。まあ、学部の実習と同じなるのです。そうなると現職派遣の院生は嫌がりますよね。だって、そんなのだったらわざわざ大学院まで行く必要がありません。一方、学術オンリーの教員が調整しようとしたら、自分の研究に学生や学校に合わせようとします。これは大変なことが起こります。
今、文科省の圧力から、どんどんと教職大学院を設置されます。おそらく、設置後に何があるか、それを理解している大学がどれだけあるか、と思います。
私は上越教育大学の教職大学院を設置したとき、時の学長からスタッフに関して既存修士からの横滑りを多くすることを求められました。その時、「いいですよ。でも、それをやると学校からクレームが山のように来ますよ。既存修士の先生方は、既存修士にフィットする方々で、必ずしも教職大学院にフィットするとは限りません。私は尻ぬぐいはしません。学長がやっていただけるならば、どうぞ」と笑って、凄みました。学長は私の言った意味を理解しているので、それ以上は横滑りは求めませんでした。ということで、設置の段階で教職大学院用の新規採用を大量に行いました。その際には学校現場での業績と学術の業績の両方を持つ人で固めたのです。これは一般の教員養成系学部の2倍以上のスタッフがいる上越教育大学だから出来たことでしょう。
組織は「人」です。特に初期段階の「人」で決まります。何故なら、組織は自己再生産しますから。
多くの大学が教職大学院という毒まんじゅうを食べています。その先にあるのは、既存修士の廃止、そして、大学統合でしょうね。