■ [大事なこと]たいした人生
ある学生に説教をしました。その学生は「どうせ僕の人生はたいした人生はおくれない」と言ったので、「お前はたいした人生とはどんなもんか分かっていない。多くの人にとって、たいした人生とは、生活できる仕事を得て、一生添い遂げる人と出会い、子どもを授かること。それが、たいした人生だよ。お前なら出来る。お前はバカだけど、一生添い遂げる人の指導の下に生きなさい」と言いました。私自身の人生です。
■ [う~ん]難儀
「治国は去り、乱国は就く、医の門に疾多し」という言葉があります。
研究者の性なのか、一段落つくといごこちが悪くなる。
定量的研究で研究者生活をはじめ、それが一段落すると認知研究をはじめました、それが一段落すると『学び合い』研究にシフトしました。
40歳で理科教育学会賞をいただき、42歳で教授になり、47歳で理科教育学会学会誌編集委員長になりました。理科教育学の世界にいたら、その頃から重鎮として生きることが出来ます。しかし、その頃になるとその世界の中にじっとしているのが辛くなります。
いま、その虫がむずむず動くのです。
■ [大事なこと]学問の王
私は大学で生物学を学びました。しかし、生物学をハッキリと理解するには化学が必要だと思いました。化学を学び始めると、それをハッキリと理解するには物理学が必要だと思いました。物理学を学び始めると、それをハッキリと理解するには解析学や線形代数が必要だと思いました。解析学や線形代数を学び始めると、それをハッキリと理解するには位相空間論が必要だと思いました。というころで生物学専攻なのに、読んでいる本は数学ばかりという変な学生になってしまいました。学部3年で生物学の素晴らしさに触れ、惚れ込みました。
大学院では教育学を学びました。最初に教育学の本を読んだとき、吐きそうになりました。その論理の甘さには反吐が出ます。古典を読みましたが、何故、こんなものが古典としてありがたられるのか全く分かりません。
でも、今は古典が古典であることの意味を理解できるように思います。そして、教育学こそ全ての学問の王であると思っています。何故なら、全ての学問は人が生み出すものです。その人を生み出すのが教育学だからです。(ま、そう思わせて下さい)
私の頭の中では、教育学研究によって人類のパラダイスを実現できる妄想がリアルに見えるのです。パラダイスには超科学技術は必要ありません。