■ [大事なこと]暴落をソフトランディングするために

私が大学入試の時は、歯科医は花形でした。歯科医になりさえすれば大金持ちになれると思っていました。偏差値70のような歯学部もありました。ところが、現在の歯科医の収入はサラリーマンレベルです。何故、そのようなことが起こったと言えば、私の高校時代に比べて歯科医の人数は三倍になり、日本の人口は横ばいです。単純計算で収入が3分の1になってしまったのです。
何でそうなったのでしょうか?
歯科医が不足しているときは歯学部が増設されます。そして、歯科医が増えるのです。授業と供給のバランスがとれたら、歯学部が削減されるべきですが、大学としては入学希望者がいる限り削減しません。結果として、供給過多になってしまうのです。もし、子どもや保護者がもっと早めに歯科医はそれほど儲からないぞと知っていれば、今のような状態になってはいないのです。
本当だったら、受験産業がもう少し勉強していて、10年先、20年先の情報を受験生に流すべきですよね。ところが、受験産業は売れればいいのですから、ヒートアップしている状態だったらあおればあおるほど、儲かりますから。
さて、現状の学校で教師が教えている知識、技能の価値は暴落します。しかし、教師はそのことを子どもや保護者に知らせません。だって、知らない方が自分たちのためですから。やがて子どもや保護者は気づくでしょう。でも、可哀想なのは気づかない子どもと保護者です。だれかが早く教えてあげるべきです。
ということで、今、親向けの本を書いています。そして、それは私以外の方も書きます。これが、最近の私のアクティブ・ラーニング本と同じようにブレイクすれば、流れはもっと確実に、早くなります。