■ [大事なこと]発想転換
2020年の大学入試問題(講談社現代新書)を読みました。とても面白く、ためになりました。著者の石川さんが教育者であることがよく分かる本です。しかし、少なからざる読者にとっては残念な本となります。(だからこそ、良い本だとも言えます)
この本を手に取る人の多くは、2020年の大学入試問題はどんな問題が出るのかと思って注文すると思います。しかし、この本を読んでも、その答えはありません。ま、あったとしたらこの本は偽物だということですから。
この本の真の意味を理解するためには、教育の考え方を根本的に変えなければなりません。特に、お受験大好きな人には辛いことでしょうが、東京大学への確実性の高い受験準備はないことを認めなければならないのです。ま、もとから東京大学への確実性の高い受験準備なんかはあるわけないのですが、それでも、一定の点数に関してはノウハウを知っていれば高められる点数はあります。ただ、その割合が急激に下がることを理解しなければなりません。
どう考えたら良いでしょうか?
我々保護者も、教師も東大に入ることを良しとするのではなく、社会で活躍できる人に育てることを目指すべきです。そして、社会で活躍できる人になるためだったら、東大でなくてもアリなのです。例えば、工業高校やデザイン系専門学校を卒業した人が十分に張り合える可能性があります。
以前のブログに書きました。私はトフラーの富の未来を読んだとき、今後、暴騰する富は何かを知ろうと読み始めました。そして、その考え方自体が旧時代のものであることに気づきました。大事なのは自分なりの富の創造なのです。2020年以降に問われる学力とは、万人がすべからず一致する学力ではありません、特定の人達に強くアピールできる、自分なりの学力の創造がこれから求められます。
追伸 高校生になったら息子に読ませます。
■ [大事なこと]教え子
教員養成系大学に三十年勤めました。最初の10年間は、私より年長の現職院生さんを教えました。ですので、様々な人を教えました。
私の教えた人の中に、ある県の県教育次長を務め、その県の大学の教職大学院教授を務めた方がおられます。その方が本年、退職されることを知りました。
あの人も、と思います。我が身もその年に近づいたことを自覚します。
■ [大事なこと]人事
3月は人事の月です。
私の頭の中には何百もの計画が平行して存在しています。そして、それを同時並行で動かしています。その律速段階は人事です。
私の頭の中には日本全国の何百の人事のことでドキドキしています。
おそらく、教員養成系大学・学部の全教員の中で、こんなことをこれだけ広範囲に、かつ、多数、心配しているのは何人いるのだろうか?と思います。その何百の人事の先に何千、何万人、何十万人の子どもの人生がかかっています。それも一生涯の幸せ。
そのレベルでドキドキしているのです。
■ [お誘い]学校段階・教科別本
学校段階・教科別本の第一弾が出ます。他の教科も進行中です。「仮」となっているところがリアルタイプっぽいでしょ。
4月19日発売、「すく実践できる!アクティブ・ラーニング 中学校社会編(仮)」http://goo.gl/mW6UQ5
4月14日発売、「すく実践できる!アクティブ・ラーニング 高校地歴公民編(仮)」http://goo.gl/R1JJII
ありとあらゆる入り口を用意しています。
他の担当の方々、第一弾がスタートラインに並びましたよ。
■ [お誘い]千葉の会
3月12日に千葉で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。http://kokucheese.com/event/index/380586/