■ [大事なこと]情報公開

日本学生支援機構は奨学金の未返納率を大学別に公表することになりました(http://www.asahi.com/articles/ASJ3K52W4J3KUTIL02L.html)。以前、そうなればいいな~っと思っていたこと、でも、無理だな~と思っていたことが実現しました(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20151215/1450127825)。
「なぜ大学別に公表するのか理解できない。無用な順位付けにつながりかねない」と言う人がいるそうです。そういう意見を言う人が私には理解できません。理由は「子どものため」です。
「未返済率が大学を選ぶ材料になったり、誤ったイメージを抱かれたりする恐れもある」と言う人がいるそうです。そういう意見を言う人が私には理解できません。客観的なデータの公開が誤ったイメージを抱きかねないという意見が正しいならば、強い立場の人はいくらでも秘匿を合理化できる。国民の英知を信頼できないならば民主主義は成り立ちません。
未返納率が明らかになれば、大学進学するか、それとも専門学校に進学するか、それとも今就職するかをより正しく子どもは判断できます。もちろん、就職は関係なくある学問を学びたいという人は未返納率に関わらず進学すればいいのです。しかし、就職に有利だからという理由の人は再考するでしょう。それに何が問題でしょうか?
現在の大学は卒業生の数年後の姿に関して責任を負うことのインセンティブがあまりありません。奨学金を取りやすくして入学させ、卒業させ、とりあえず卒業時点で就職出来た率のみが主な評価の対象です。そのため、企業がブラックか否かの情報収集は地元密着の高校に比べて弱いのが現実です。この情報がきっかけになって、大学の就褥支援が充実すれば、子どもの幸せに繋がると思います。
■ [大事なこと]読書

学生を見ていると、本を読みません。特に、じっくりと時間のかかる本は読みません。その代わりネットを活用します。それはそれで結構なことです。しかし、ネットの情報は長い風雪にさらされていない。だから信憑性が低い。また、玉石混合で石の割合が高い。
私の時代には、本を読むことが偉かった。だから、分かりもしないカントやヘーゲルを高校生が読もうとしていた。乱読すれば分かりやすい哲学者もいることが分かります。その他、ありとあらゆるジャンルの読書をしました。
「教職経験5年以内の人をイメージして書いて下さい」と出版社から求められます。理由は、5年以上たつと本を読まないからだそうです。そして売れるのはノウハウ本です。だから、5年ぐらいたって授業らしきことが出来るようになると本を読まない。
校長の卒業式での話を聞けば、その人が本を読む方かどうかが分かります。心引かれる言葉もあります(http://blog.goo.ne.jp/jiyunomori-nikki/e/4d20d0b15c6fbbd3b5a0cc91664c3b6e)
一方、限られた情報と自分の経験だけで一般論を語れると思い込んでいる校長の話もあるようです。おそらく、ことの是非はさておいても、フェミニズムの本は一度も読んだことはハッキリと分かります。
本を読まない世代はどんどん広がっています。そして、やがて殆どの校長がそうなるのは遠くない先のように思います。
さて、どうなることやら。