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2016-04-30

[]新宿の会 22:27 新宿の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 新宿の会 - 西川純のメモ 新宿の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 5月5日に東京で『学び合い』の会があります。お誘いします。http://manabiai.g.hatena.ne.jp/Kyo_Tokyo/20160430

[]完成と形成 18:16 完成と形成 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 完成と形成 - 西川純のメモ 完成と形成 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』の仲間が教育の目的は「人格の完成」だと言ったら、『学び合い』に疑問を持つ人は「人格の形成」だと反論されたそうです。

 非常に象徴的だと思います。

 例えば、ある政治家は「橋を完成させる」と言い、ある政治家は「橋の工事をする」と言ったとします。後者の人の場合は、完成は誰か別の人の仕事なのでしょう。

 公務員なのに教育基本法を読んでいない人がいるんですね~。

[]暇 18:05 暇 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 暇 - 西川純のメモ 暇 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 出版社からの依頼された本(2つ)の章立てを昨日書き上げ、新規の原稿の提案を本日しました。

 ということで、今のところは出版社からのレス待ちです。

 ので、久しぶりに、本日と明日は暇です。

 月曜日にレスが来たら、また、馬車馬のように原稿を書きます。

追伸 今年度は何冊世に出すのだろうか・・・・・

[]全人的ガン医療 17:49 全人的ガン医療 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 全人的ガン医療 - 西川純のメモ 全人的ガン医療 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 みなさんは全人的ガン医療という言葉をご存じですか?その定義は以下の通りです。

 

 特定の部位や疾患に限定するガン医療とは異なり、患者に対して受容的で柔軟に接するガン医療の総称。中長期にわたるガン患者との関係構築によって、ガン患者の心理や社会的側面なども含めた総合的な患者の幸を実現するする医療を図る。抗がん剤、ホルモン剤、免疫賦活剤、外部照射法、密封小線源治療、非密封の放射性同位元素等による方法が含まれるが、造血幹細胞移植、細胞免疫療法、ワクチン療法、サイトカイン療法、BRM療法、抗体療法、遺伝子治療 代替療法、温熱療法等も有効な方法である。

 

 ところが、困ったことに、「私はサイトカイン療法をやっている」、「ホルモン剤を使っている」、だから全人的ガン医療をしていると言う人がいるのです。そんなの誰でもやっていることです。

また、患者に対して受容的で柔軟に接しているから全人的ガン医療をしている、中長期にわたる患者との関係構築をしているから全人的ガン医療をしているという人もいます。困ったものです。でも、まあ、ホルモン剤を使っているから全人的ガン医療をしていると言う人よりはまだマシです。

 しかし、全人的ガン医療を全人的ガン医療ならしめているものは、それによって達成するものなのです。即ち、「患者の心理や社会的側面なども含めた総合的な患者の幸を実現する」ことが一番大事です。ワクチン療法をしなくても、抗体療法をしなくても、患者に対して授業的で柔軟に接しなくても、中長期にわたる患者との関係構築をしなくても、「患者の心理や社会的側面なども含めた総合的な患者の幸を実現する」ならば、それは全人的ガン医療なのです。

 なお、上記「患者の心理や社会的側面なども含めた総合的な患者の幸を実現する」の「幸せ」も1年間の幸せか、3年間の幸せか、四十年、五十年の幸せか、どこまでを視野におくかで、その医療は天と地ほどの差があります。

 さて、以下は中央教育審議会のアクティブ・ラーニングの定義です。もう一度読んでください。私が何を言いたいか分かると思います。

教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称。学修者が能動的に学修することによって、認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る。発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習等が含まれるが、教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等も有効なアクティブ・ラーニングの方法である。

 

追伸 なお、全人的医療という言葉はあります。しかし、全人的ガン医療はこのメモのための私の架空の言葉です。

[]誤解 12:37 誤解 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 誤解 - 西川純のメモ 誤解 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 色々な学校に関わると「西川先生とは違った本校独自の『学び合い』を実践したい」とか「先生のおっしゃるとおりでなくてすみません」と言われます。困ったな~っと思います。

 『学び合い』であるか否かは、一人も見捨てたくないという願いに基づくか否かです。そして、そのために、学校教育で最も大事なものは何かという学校観と子ども集団はどのような能力を持っているかという子ども観に基づいているかいないかです。どちらも、1行以内の単純な考え方なのです。だから、驚くほど自由度は高い。

 ただ、初心者が最も安全に、確実な成果を上げる「方法」を本で紹介しています。私は、日本で一番、『学び合い』に関する事例を知っており、失敗例や成功例を知っています。その情報と学術データに基づいて書いています。自分の実践例を拡大解釈したものではありません。

 守破離です。まずは、基本のことを型通りに繰り返すのが正しい入門の方法です。いきなり独自性を求めたら形無しになってしまいます。

 が、私が一番困ったな~っと思うのは、「本校独自の」の部分です。私は「その先生独自の」であるべきだと思うのです。全ての子どもにフィットする方法はないというのが『学び合い』の基本的な前提です。同様に、全ての教師にフィットする方法はないと考えています。従って、学校で一律な方法を縛るのは『学び合い』においてアウトなのです。そのあたりが分かっていないな~っと思います。ま、何も言いません。そのうちに気づきますから。気づかないならば失敗する可能性が高い。しかし、私は管理職ではなく、上記を言えば「西川先生は自分以外のやり方を認めない人なんだ」と思われます。それは嫌です。

[]不易流行 08:03 不易流行 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 不易流行 - 西川純のメモ 不易流行 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』を実践する若い教師に、「新しいものに飛びつくのではなく、基礎基本が大事」と年長者の方がおられます。老婆心なのでしょう。しかし、その方は不易を「方法」のレベルでとらえている。

 不易流行とは不易を成し遂げるには流行がだいじであり、流行を過たぬためには不易が大事だと私は思っています。

 例えば、先祖伝来の酒造りを守るためには絶えず変化しなければならない。なぜなら材料となる米や水が違うのですから。平均気温だって違う。さらに価格、流通だって違う。その中で先祖伝来の酒造りを守るためには変化が必要です。

 教育もそうです。学校や子ども、取り巻く社会はもの凄く変わっています。変わらなければならない。ただ、むやみに変わるわけにはなりません。その際に大事なのは不易です。教育の不易は、「一生涯を全うできる大人する」です。決して、今の授業方法を守るではありせん。