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2016-06-19

[]まず始めたい方 21:14 まず始めたい方 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - まず始めたい方 - 西川純のメモ まず始めたい方 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 アクティブ・ラーニングをまず始めたい方へ。

 きっと、私に出来るかしら?

 失敗したら、どうしよう。

 同僚や校長から何を言われるだろう・・・

 と心配している方もおられるでしょう。

 そのために「週イチでできる! アクティブ・ラーニングの始め方」(www.amazon.co.jp/dp/4491032114)を用意しました。

 みなさんもテスト前に1時間与えて子ども達に勉強させたことがありますよね。また、出張の時に課題を与えて自習させますよね。あれと同じだと思って下さい。ただ、「一人も見捨てず、全員達成することが大事だよ」と言うだけのことです。そう考えてみれば、既にやったことはあることだし、失敗もしないですよね。

 週イチでやるのだったら、ことさら目立つこともないと思います。話し合いを活用した授業ぐらいにしか見えません。さらに、同僚や校長にはアクティブ・ラーニングを少し試みていますと言えば、万全です。

 『学び合い』はもの凄くシンプルです。だから、起こるであろうことは既に起こり尽くしています。そして、それに対してどのようにすれば良いかも整理され尽くしています。週イチでやる程度のことでしたら、先の本に書いてあります。

 しかし、あれが起こったら、これが起こったら、と心配は尽きませんね。そんなときにどうしたら良いかに関しては「『学び合い』を成功させる教師の言葉かけ」(www.amazon.co.jp/dp/449103091X)をお読み下さい。読めば、「な~んだ、ここまでちゃんと整理されているんだ~」とビックリするでしょう。

 次に、課題はどうしたらよいかに関しては、先の「週イチ・・」に作り方が書かれています。が、実際どうしたら良いか分からない場合は、教科本が用意されています。現在、高校地歴公民(www.amazon.co.jp/dp/4313653139)、中学社会(www.amazon.co.jp/dp/4313653147)、高校数学(www.amazon.co.jp/dp/4313653163)、中学数学(www.amazon.co.jp/dp/4313653171)、中学理科(www.amazon.co.jp/dp/4313653155)が用意されていますが、今後、中学英語、高校理科、高校国語、中学国語が刊行予定です。

 小学校に関しては「週イチ・・・」に使っている業者テストから課題をつくる方法が書いてあります。

 まずは週イチから始めて下さい。2ヶ月以内に、「これって良いかも」、「これなら私も出来る」と思われると思います。

 そして、『学び合い』のアクティブ・ラーニングは、全教科が全く同じ理論と方法で実践できるので学校単位の取り組みにも対応出来ます。

[]新宿の会 15:22 新宿の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 新宿の会 - 西川純のメモ 新宿の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 6月26日に新宿で『学び合い』の会があります。お誘いします。http://kokucheese.com/event/index/406795/

[]親なら知っておきたい 学歴の経済学 09:27 親なら知っておきたい 学歴の経済学 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 親なら知っておきたい 学歴の経済学 - 西川純のメモ 親なら知っておきたい 学歴の経済学 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 何度も書きましたが、7月16日に「親なら知っておきたい 学歴の経済学」」(http://www.amazon.co.jp/dp/4313810927)を出します。この本は『学び合い』の「ま」の字も書いていません。なのに書きました。理由を説明します。

 この本は、我が子に読ませたいから書いたのです。そして、我が子の学校の先生に読んで欲しいから書いたのです。つまり、自分のために書いた、私としては希な本です。

 アクティブ・ラーニングの本当の姿を知るに従って、とても怖くなりました。私の時代には、この大学に入れば一生涯はまず安泰というようなものがありました。ところが無いのです。日本全体の元気が無くなるとき、「当たり」は無いのです。あるのは、「まあまあ」と「はずれ」と「大外れ」しかありません。

 身近な例です。

 私の息子のお世話になった中学校の卒業生の半数は地域のトップ校に入学します。そして4割の子どもは地域の2番手、3番手の普通科高校に進学します。そして1割弱が地元の職業高校に進学します。今までのモデルならば、「トップ校」>「2番手校」>「3番手校」>>「職業高校」ではないでしょうか?しかし、実際は「トップ校」≑「職業高校」>「2番手校」>「3番手校」なのです。つまり、「職業高校」に進学した生徒はお得な買い物をして、「2番手校」は損な買い物をしたのです。息子の友人に職業高校に進学した子がいます。思いやりのあるしっかりとした子です。私は言葉には言いませんが、「良い選択をしたよ」と思っています。

 しかし、職業高校、そして2番手校、3番手校の子どもも次に選択があります。進路です。私の高校卒業時は大学受験者の3分の1は浪人しました。ところが今は違います。息子の年代の子どもが卒業するときには大学受験者の20分の1しか浪人しないでしょう。今は、職業高校の子ども達もどんどん進学します。が、進学が賢い選択では無いのです。「職業高校」、「2番手校」の子どもは高校卒業時に進路指導部を通して地元の企業に正規採用されること、そして、そこに勤め続けることが正解なのです。ところが、2番手校は就職のパイプが弱い。だから、高校入試に関して「職業高校」>「2番手校」、「3番手校」なのです。

 最近、ある人の弟が不登校になりました。その子は「4番手校」の高校を不登校になりました。私は不登校になったのは正しい選択であること、そして、自分の進路を考え直す機会であることをアドバイスしました。4番手校を卒業しても先は暗いです。少なくとも現状の高校での進路指導の先生の頭の中にあるモデルだったら。おそらく、進学を勧めるでしょう。先に述べたように大学は言葉通り全入の時代です。しかし、大学に進学してもまともに就職出来ず、500万円の借金をサラ金化した学生支援機構からとりたてられることになりますから。

 さて、我が子に対して私が息子に薦めたのは、地域のトップ校に進学し、トップ大学に進学することです。息子には非正規雇用の人の悲惨な生活を書いた本を読ませました。そして、「そうなりたいのか?」と高校入試の間、問い続けたのです。しかし、私のような知識が無い保護者だったら、トップ校が無理だったら、2番手校に進学させるでしょう。それが無理なら3番手校に進学させるでしょう。しかし、それは「大外れ」なのです。おそらく、その子は進学を勧められて上記のような状態になるのです。

 今の日本においての「まあまあ」の道は、トップ大学に入学するか、高校卒業後に地元の企業に正規採用されることです。しかし、トップ大学に入学したとしても、それは「まあまあ」なのです。何故ならば、既に、これからはさらに、企業の寿命が短くなっています。20年で半数の企業は倒産するのです。倒産しなくても終身雇用は崩れているので、40歳、50歳の頃にリストラされます。その頃には、人工知能が中間管理職の仕事を代替わりします。今の花形職業である、医者だって弁護士だって、トップの一部は安泰ですが大多数の人の仕事は取られます。

 じゃあどうするか、人工知能に取られない能力を得なければならないのです。また、リストラになった時、そのキーは学校なのです。ところが、学校教育は人材養成の場では無いとのたまっている人がいる今の学校には任せられません。

 本書で書いていることはショッキングなことだと思います。しかし、全て根拠を明示しています。是非、お子さんにまず読ませて下さい。高校生では遅いくらいです。小学校高学年になったら読ませて下さい。何故なら、高校選択を誤らないためには中学1、2年までにはこれからの社会を理解しなければならないからです。

 もし、お子さんが2番手校、3番手校の普通科高校に進学しているとしたら焦って下さい。大学に入学すればいいんだという幻想を親子とも捨てて下さい。今の高校を卒業したときどのようにすべきかを考えて下さい。

 繰り返します。お子さんに読ませて下さい。

 私は我が子に読ませたいと思って書きました。だから、『学び合い』の「ま」の字も書く余裕が無かったのです。

 さて、我が子を救うにはどうしたらいいでしょうか?それは日本の学校全体が変わらなければならないのです。親が何とかできるのは、進路までです。職に就いてからのことは守れません。それを守れるのは、「今」学んでいる学校を変えるしかないのです。

 自分の文章がろれつが回らない文章であることは十分に理解しています。しかし、私は恐ろしいのです。

 私が何を恐れているのかは読めば分かります。