■ [大事なこと]単純
私の経験上、9割か9割9分は単純なルールで行動した方が良い。それによって1分に関しては柔軟な対応が出来ます。何が何でも人間関係を維持しようとするより、1分の人を切った方が良い。それによって九割九分の人と誠意あるつきあいが出来る。
■ [大事なこと]ディファクトスタンダード
ディファクトスタンダードという言葉があります。公的機関の定めた「標準」ではなく、市場が事実上決める「標準」です。有名なのはVHS対ベータ戦争があります。これに対しての分析は様々ありますが、私は二つだと思います。
第一は、VHSが松下と手を組み、その販売網を活用して売り込んだ点です。
当時は家電量販店が殆どない時代です。地元の電気屋で機器を購入しました。だから、地元の電気屋がソニー系列であれば、ベータを強く薦め、松下系列であれば、VHSを強く薦めました。そして、松下系列の販売網の方が強かったのです。
第二は、VHSの方がソフトが充実していました。私の若い頃は、レンタルビデオ屋には同じ映画のVHSとベータの二つがおいていました。しかし、あれよあれよという間にVHSだけのものが多くなりました。
この結果、VHSがディファクトスタンダードになりました。
ま、妄想します。
アクティブ・ラーニングに関して百家争鳴の状態です。ただ、ひいき目ですが、一つ一つの方法論を別々にとらえたならば、99.999%は個人の実践をアクティブ・ラーニングとして売り出したものです。従って、販売店は「その人」だけです。そう考えると、アクティブ・ラーニングの中で最大の販売網を持っているのは「何も変わりたくない」という実践の次は『学び合い』だと思います。
また、コンテンツの量です。これは『学び合い』が最大だと思います。それはお近くの書店に行けば明白だと思います。全教科一貫したコンテンツは『学び合い』のみが提供できるし、事実、そうだから占有率が高い。理論がないなら、全教科取りそろえても、個人書店の製品を集めた商品カタログにしかなりえない。
私にとっての最大の敵は、「何も変わりたくない」です。だから、私の本、また、講演で重視するのは、方法論ではなく「何故、アクティブ・ラーニングなのか?」です。