■ [大事なこと]私立
私立高校で『学び合い』を実践されている方と話したとき、「『学び合い』が広がると私立学校は無くなってしまいますね」と言われました。私は何のことか分からず、しばらくキョトンとしました。そのうち、「地元との学校が荒れているので私立に進学させたい」というニーズが無くなることを想定していることが分かりました。そして、笑いました。そして、「そりゃ、二流の公立の私立は潰れるだろうね」と言いました。
学校が潰れる。これは高校だっていつかあることです。公立学校はどんどんと統廃合しています。しかし、私立だって潰れるでしょう。
私立の不利な点は学費です。これは決定的です。これを上回る付加価値が無ければ選択されません。もし、『学び合い』が広がって荒れた公立学校が無くなり、一定以上の進学実績を公立学校が多く生まれれば私立は厳しい戦いをしなければなりません。
でも、私立には有利な点があります。それはメンバーの異動が少ない点です。もし、管理職が優れており、ドリームメーカーであれば抜群の結果を出せます。公立の場合は、2,3年で管理職は異動します。そのため、管理職の凄さを引き出す前に異動なのです。これは決定的に不利です。
また、何らかの特徴を出そうとしたとき、私立の方が有利です。何故なら、メンバーの異動が少ないので、その特徴を出すためのノウハウがメンバーの中に蓄積されるからです。
ま、私立の場合は、生かすも殺すも管理職次第でしょう。
■ [面白い]Aさん
いつか書こうとして、書き忘れた点です。
最近、同僚のAさんから本学教職大学院の将来に関して説教されました。「西川先生は色々なことを的確に分析しています。しかし、ご自身のことになると、分かっていない。西川先生がいるということは、教職大学院にとって・・・」と言われました。それに対して、「個人の存在が決定的であるという組織は駄目な組織だ。本専攻の制度設計をしたのは私だよ。そんな愚かなことはしない」と反論しました。それに対する反反論の中で、Aさんから「私は先生みたいにどんどん本が書けません」と言われたのです。キョトンとしました。そして、心の中で「なるほど、自分のことになると、分かっていない。」と思いました。
可愛い同僚です。
追伸 Aさんと書いても、誰かは分かりますよね。
■ [大事なこと]利用されない
「起きて半畳寝て一畳、天下取っても二合半」という言葉があります。足ることを知ることの重要性を示す言葉のように思います。
もし、多くの人が人間が足ることを知れば、貧富の格差はあまり大きくならないでしょう。何故なら、少なくとも日本において、日本人全てが「起きて半畳寝て一畳、天下取っても二合半」を実現できる生産性はありますから。しかし、それでは金持ちが困ります。金持ちは何らかのものに対して希少性を生じさせ、それによって他者をコントロールしようとします。コントロールされない方法は、自分にとって本当に大事なことは何かを一人一人が考えるべきです。
私は希少性があるものを欲しがりません。例えば、高級ワイン、ブランド品等々。私にはその価格の意味を分かる能力はありませんから。私の趣味は、両手招き猫を集めること、あとは、ブックオフに行って気に入った本を100円コーナーで見つけることです。そもそもあまり欲しがる人が多いものではないので高くありません。
それと同じように、私は高校野球、オリンピックに興味がありません。それらの競技が好きな人がいることを否定しません。しかし、それが多すぎるとき、意図的な情報操作を感じます。それによって儲けている人があり、それによって踊らされ、人生を誤らせている人が多いのではないかと思います。特に、子どもの人生が。
追伸 アクティブ・ラーニングによるキャリア教育入門(東洋館)をご覧下さい。一番大事なのは、自分づくりなのです。(自分探しではありません)