■ [大事なこと]恐るべし役人
今日、なにげに2016年3月に発表された「3ポリシーの策定及び運用に関するガイドライン」を読み直してみました。その中に、以下があります。
ディプロマ・ポリシー及びカリキュラム・ポリシーを踏まえるとともに,「学力の3要素」を念頭に置き,入学前にどのような多様な能力をどのようにして身に付けてきた学生を求めているか,入学後にどのような能力をどのようにして身に付けられる学生を求めているか等を,できる限り具体的に示すこと。
入学者選抜において,アドミッション・ポリシーを具現化するためにどのような評価方法を多角的に活用するのか,それぞれの評価方法をどの程度の比重で扱うのか等を具体的に示すこと。
その際、何故か「学力の3要素」が強調されていることが気になりました。ぞくぞくっと感じました。
そこで学力の3要素を調べてみると、現学習指導要領では以下の通りです。
(1)基礎的・基本的な知識・技能
(2)知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等
(3)主体的に学習に取り組む態度
それに対して、高大接続プランでは以下の通りです。
(1)知識・技能,(2)思考力・判断力,表現力等の能力,
(3)主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度
どこが違うか?
3番目に「協働」が入っている点です。私の直感があたりました。
これから各大学はアドミッション・ポリシーを作らなければなりません。3ポリシーの中で一番具体的に書かねばならないのです。他のポリシーは美辞麗句で書いたとしても、それを具現化するものを「端的」に示さなければならないのです。
さて、3ポリシーの通達を読み返してください。
各大学は、「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を測定する方法を具体的に示さなければならないのです。それもディプロマ・ポリシーやカリキュラム・ポリシーに書いたと同じ比率でやらねばなりません。
「協働」をどうやって測定するか?
各大学の知恵が見えます。そして、入試に反映します。
トップ校以外も、アクティブ・ラーニングに対応しなければなりません。
何気ない言葉の意味が読み取れたとき、にやつきます。
恐るべし役人。
■ [嬉しい]道徳本
『アクティブ・ラーニングを実現する!『学び合い』道徳授業プラン』(明治図書 http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/interview/?id=20160241)の4刷増刷決定しました。道徳本の多くが苦戦している中での善戦です。やはり正鵠を得ている証拠だと思います。人との関わりを扱う道徳を学ぶなら、人と人と関わりながら学ぶべきだという当たり前のことを提案している本です。
■ [お誘い]新宿の会
8月28日に新宿で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。http://kokucheese.com/event/index/421258/