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2016-10-02

[]新宿の会 17:32 新宿の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 新宿の会 - 西川純のメモ 新宿の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 10月10日に新宿で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。http://kokucheese.com/event/index/430483/

[]お願い 09:56 お願い - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - お願い - 西川純のメモ お願い - 西川純のメモ のブックマークコメント

 これから『学び合い』にトライする方、『学び合い』を実践しはじめた方、『学び合い』で実践の成果が出始めた方へのお願いです。

 まず全ての方へ

 本を読んで下さい。

 私は毎日、毎日、数多くの方からの相談メール等を受けています。『学び合い』に関して、最も多くの人から相談を受けたと思います。他の方の3桁以上違うと思います。その相談は非常にパターン化しています。『学び合い』はシンプルな理論と方法論によって構成されています。それ故、起こるであろう問題は出尽くしていますし、そして整理されています。多くの方の質問は、私にとっては百人一首の一文字札と同じで、出だしの一言二言で大体想像できるぐらいです。それを整理したのが本です。だから、本を読んで下さい。詳しくはこれ(http://bit.ly/2dPwwUU)をお読み下さい。基本は全部読むつもりで下さい。

 次に、『学び合い』の会に参加して下さい。私のブログ・FBでは開催を案内します。そこに参加し、相談して下さい。どきどきかもしれませんが、学び合うことは大事だと思っている人達の集まりですのでご安心下さい。

 

 さて、『学び合い』にトライする方へのアドバイスです。

 不安だと思います。だから、週イチから始めて下さい。そして、周りに言わないで静かにやりましょう。

 『学び合い』に不安でしょう。では、今の授業で不安がありませんか?考えてみて下さい。今の授業は教師一人の力量で成り立たせているのです。子ども達(特に、成績上位層の子ども達)と一緒にやったほうがいいと思いませんか?

 今の授業は元気いっぱいの子ども達に、「座りなさい、静かにしなさい、ノートをつけなさい」と求めている授業です。『学び合い』は「立ち歩いていいよ、相談してもいいよ、でも、一人も見捨ててはいけないよ」と求める授業です。どちらが簡単ですか?

 今の授業が出来るのは、問題を目立たなくすることは出来ますが、解決することは出来ません。もし、一人ぼっちの子どもがいたとき、あなたがその事に気づかないようにするには座って黙っている授業の方が楽です。しかし、あなたが班の中に組み込んでも、その子は班の中で孤立しているのです。

 あなたは、あと何年働きますか?あなたの時代は定年は65歳になっています。いや70歳になっているかもしれません。そのあなたは今の授業で生き続けられますか?あなたよりうまい授業をする人の映像が無料でネット上に溢れるのですよ。今の授業で全員を満足させられますか?無理でしょ。もし、一人でも満足させられなかったら、保護者はそれを指摘しますよ。保護者の権利意識は高まる一方です。当然です。日本の民主主義が定着した証拠です。それが何人になったらあなたは耐えられますか?

 つまり、『学び合い』に不安かもしれませんが、それ以上に今のままであることに不安はありませんか?もし、試しに実践してみようという方は以下をお読み下さい。

学び合い』実践を始めた方へ

学び合い』はシンプルな方法論で実践できますが、一つ一つは実証的なデータによって保証されています。本の中で、「こうしてください」と書いているのはそのままやってください。「してはだめです」はしないで下さい。「まあ、いいだろう」と独り合点はやめてください。入門者は基本通りに「そのまんま」やってください。

 私に相談する人の9割以上は上記を逸脱しています。だから、「え?それは本に書いているでしょ?」と聞くと、本を読んでいないか、本の通りのことをやっていません。代表的なものは20分間は今のままの授業をして、残りの時間、『学び合い』をするというものです。それは『学び合い』になりません。もの凄い授業力のあるごくごく一部の教師は出来ますが、多くの人は無理です。

 最終的には関連する本は全て読んで下さい。その中でも読書ガイド(http://bit.ly/2dPwwUU)の赤字の本は絶対に読んで下さい。あなたが実践を始めて半年ぐらいに起こるであろう悩みとその解決策はそこに書いてあります。

学び合い』で実践の成果が出始めた方へ

 思い出して下さい。子ども達の集団の能力が高まると、昔は不可能であった課題を易々と乗り越えるようになります。さて、そうなるとどうなりますか?腐ります。人が集団が健全であるためには楽しては駄目です。小人閑居して不善を為すなのです。だから、集団が成長するに合わせて課題をレベルアップしなければなりません。

 実は、あなたも同じです。おそらく自分の授業改善ではじめたでしょう。そして、ある程度出来て喜んでいるかもしれません。しかし、それに甘んじれば、あなたの心には隙が出来ます。その隙をクラスの中にいる大人の腹を読むことに長けた子(つまりクラスをリードする子)が見逃すわけありません。あっという間に、その子が手を抜き、集団は崩れます。

 あなたの視点を、自分のクラスから、学校に、市に、県に、日本に向けて下さい。それに合わせて読むべき本も違ってきます。他県の人ともつながり議論をしましょう。積極的に情報発信をして、タフに政治をしましょう。あなたが向上しつつけており、子ども達が思いもつかないレベルで物事を考えていないと、子ども達を掌握できませんよ。

 そして、みなさんへ。

 『学び合い』を授業改善の手法と見ている限り、一喜一憂し、心が揺れます。是非、子ども達の40年後、50年後の未来を保証することを求めましょう。

 車の中で本を読むと車酔いします。遠くの山を見ましょ。それと同じです。

 あなたが、未来の子どもの幸せを願えば、あなたの子どもや孫を救えます。何故でしょう?

 私は、今後の社会に関するヴィジョンを持っており、高校一年の息子に色々なアドバイスをします。ところが、息子は納得しません。我々は周りの人が持っている常識に囚われているのです。息子を納得させるためには、息子が話す友人を変えねばならないのです。

 今のところ、40年後、50年後の未来と一対一対応する毎日の実践を示せるのは『学び合い』のみと思います。是非、進んで下さい。皆さんより前に歩み始めた人のあとにのこる道を紹介しましょう。そして、皆さんが歩むことによって、その道は広く、確かにして下さい。子どものため、自分のため、自分が守ろうとしている肉親のために。