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2017-05-26

[]繋がる 21:16 繋がる - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 繋がる - 西川純のメモ 繋がる - 西川純のメモ のブックマークコメント

 アクティブ・ラーニング協会からメルマガに以下が紹介されていました。一人の方の実践が、次の方に繋がる。それによって多くの子どもが「一人も見捨てられない」という経験を多感な時代に経験できる。とても大事なことです。

 『学び合い』は「感染しづらいが、感染すると不治の病」。分かりやすい授業・面白い授業ではなく、子どもの一生涯を決める教育であることが腑に落ちれば、不治の病です。

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1◆ある先生からメールをいただきました

先日、編集部に、ある中学校の先生から

メールが届きました。

 「生徒」という生徒がいないように、

 「教師」という教師もいない。

先生方お一人お一人が、それぞれに悩みながら

日々生徒と向き合っています。

メールを拝読して、

様々な思いがこみ上げてきました。

先生の許可をいただいて、以下、

メールの全文を転載いたします。

教師という仕事の難しさ、

そして素晴らしさを改めて教えていただける、

そんなメールです。

■□■

昨年、私は大学を出たばかりの初任者でした。

今年の11月で24歳です。

教師としても社会人としても1年目で、

わけもわからないまま辞令をもらい、

教師生活がスタートしました。

私は大学では、数学教育の勉強をしてきました。

現場に出たら、数学の授業でこんな実践を

したい、あんな生徒を育てていきたいと

いう想いをもって、多くの期待と少しの

不安を抱えながら、学校生活がスタート

したのです。

ですが、案の定そんなに甘くない現実が

待っていました。

「現場は甘くない」とは思っていましたが、

想像以上だったのです。

授業では、

私の説明を聞かないで寝ている生徒、

ペンで遊んでしまう生徒、

数学を分かろうとしているのに

中々分かってくれない生徒、

数学が得意で私の説明など聞かないで

どんどんワークをしている生徒・・・、

本当にいろんな生徒がいるのです。

一番純粋に思ったのが、

「授業をしたくない」でした。

起こしても寝る生徒のいるクラスは特にです。

数学教育系の教育書には、

本当にたくさんの実践方法があります。

4月に教師になる前の3月の春休みを

利用して、いくつか本を読んで教材研究を

積み重ねました。

「こんな実践をされている先生が全国に

いるんだ・・・。本当にすごいよな・・・。」

このように、自分も「いつかは・・・」

という希望を抱えながら読んでいました。

ですが、寝ている生徒には通用しないのです。

よく教育書には、生徒という言葉が使われています。

「教師はこう発問すると、こう発言する生徒がいる」

「教師の説明から、生徒はこのように考える」

「生徒の分からない点はそこにある」

私は「生徒って誰?」と本気で思いました。

生徒という生徒は一人もいないことに気づきました。

寝る生徒をどう起こすか?

ペン回しをする生徒をどう止めさせるか?

授業中にむだ話する生徒をどう止めるか?

いつしか、授業のことではなく、そんなことを

考えるようになっていました。

それに加えて私の学校では、

昨年度からの学校研究が

「アクティブ・ラーニング」なのでした。

普通の授業で精一杯なのに、

「アクティブ・ラーニング」って何?

って状態でした。

そしてさらに、部活動も忙しく、

地区総体の前は土日も練習や試合で、

授業準備が満足にできません。

初任の私は、今までのストックもなく、

土日も満足に使えず、教科書の内容を

適当に板書してやり過ごす日々でした。

本当に昨年の1学期の授業は地獄でした。

生徒に謝りたいです。

初任研では、

「だんだん授業は上手くなる」

とご指導頂きました。

確かにそうかもしれません。

でも、今教えている生徒はどうなのか?

「だんだん」ということは、

今教えている生徒には何もしてあげられ

ないのか・・・。

こんなことも考えていました。

こんな周りの見えない教師生活の中で、

一つの光が見えたのは夏休みごろでした。

私の鶴岡第一中学校の校長先生の

阿部正道先生が

「Find!アクティブ・ラーニング」の

サイトを紹介してくれたのです。

そして、その中の花園中学校の

福島哲也先生の数学の授業に感銘を

受けました。

「こんな授業をしたい。」

そう思うようになってきました。

そこから、何度もこのサイトの

福島哲也先生の授業動画を見て、

2学期から『学び合い』をはじめる準備を

しました。

「きっと『学び合い』は、動画を見ただけ

では実践はできないだろう。」

そう感じ、『学び合い』に関する本を

何冊も購入し、何回も読みました。

西川純先生に直接メールをしたときも

ありました。

そして、西川純先生に電話をもらい、

実践する勇気が出ました。

そして、実践を開始したのです。

そこからは、本当に驚きの連続でした。

寝る生徒もいなくなり、主体的・協働的に

学習に臨むようになりました。

学校で取っている授業評価アンケートでも

生徒の記述には、

「『学び合い』を続けてほしい。」

というものが多くありました。

さらには、来年も数学を『学び合い』の

授業でしてほしいという生徒も多く出て

きたのです。

学び合い』が止まらないという感覚です。

そして、今年の2月には上越教育大学に

お邪魔して、西川純先生に直接お会い

しました。

そこでは、今やっている自分の

学び合い』の実践が確かなものだと

いう確証を得ました。

そこからは、さらに自信をもって数学の

授業に臨めるようになりました。

2月にお邪魔した、上越市立安?中学校の

木花先生の動画も見させて頂きました。

実際に見た、あのままが動画でも

再現されていて、本当に感動しました。

ありがとうございます。

そして、今学期。

昨年の課題を踏まえて、評価やオリエン

テーション、課題に力を入れ、実践を

しています。

今は、このサイトの他の先生方の

学び合い』の授業動画を見ながら、

良い所を自分の実践に取り入れるように

しています。

また、昨年は校長先生が校内の初任研の

ときに、このサイトの「新任教員向け

パック」なども見せて頂いたので、

その動画も見て、自分の勉強に使わせて

頂いています。

だらだらと書いてしまい申し訳ございません。

ですが、このサイトを通して『学び合い』に

出会い、そして『学び合い』実践者

に出会い、西川純先生に出会えました。

そして、“一人も見捨てない”ことを

軸にして授業をし、それに納得してくれ

ている生徒がいます。

(もちろん全員ではありませんが)

このようにして、今の自分がいます。

そして、今は中3の担任として、

生徒たちの幸せのために実践を

積み重ねているところです。

(山形県 鶴岡市立鶴岡第一中学校 佐賀井隼人先生より)

阿部校長にFind!アクティブラーナーを

ご紹介されたことがきっかけで、

佐賀井先生の「周りの見えない」教師生活は

大きく転換されました。

この事業を続けてきて良かった、

そう思わせて頂きました。

もしかしたら、あなたの周りにも、

当サイトが何か前進のヒントになる

先生がいらっしゃるかもしれません。

同僚の皆さん、お知り合いの先生方に、

ぜひ当サイトをご紹介ください。

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https://find-activelearning.com/

にアクセスし、無料の登録をしてください。

左の「授業手法から探す」で『学び合い』を選択してください。

色々な人の実践があります。

 

おしかりを覚悟で言います。

様々な学校段階、様々な教科でイベントではなく定常的に実践できる唯一の「主体的・対話的で深い学び」です。

[]鏡中学校 19:59 鏡中学校 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 鏡中学校 - 西川純のメモ 鏡中学校 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 6月11日に佐賀県唐津市の鏡中学校で講演をします。詳しくは学校のHPhttp://bit.ly/2r3oE5S)をご覧ください。2年ぶりの九州です。私をよぶのにはお金がかかるので、次に九州に行くのはいつか分かりません。九州の方の場合は滅多にない機会です。鏡中学校の子どもたちに対して、同時に、先生方、保護者の方々へ、子どもたちが生きる社会がどのような社会で、何が必要なのかを語ります。お誘いします。

[]文部科学省 09:43 文部科学省 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 文部科学省 - 西川純のメモ 文部科学省 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私の大学院の指導教官は文部省に長らく勤めた方です。その方から色々なことを教えてもらいました。だから、基本的に文部科学省をはじめとする国の各省庁の官僚に対しては敬意を持っています。(もちろん、そう思えない人もいますが)

 大学人として、文部科学省に対する批判する声があることは十分に理解しています。また、学習指導要領の改訂の度に、文部科学省がやり玉に挙げられます。でも、そういう人達は大きな誤解をしていると思います。

 第一に、文部科学省は日本の学校・教員を守っているのです。直接に要求するのは文部科学省かもしれませんが、それは守りやすいために「お願い」しているのです。武器無しで戦えと言われても、そりゃ酷です。文句があるなら、文部科学省ではなく、それに圧力をかけているところに言えばいい。そして、文部科学省に戦う武器を与えるべきです。簡単に言えば、教育村だけで通用する言葉以外で結果を出すべきです。

 第二に、文部科学省が管轄しているのは「予算」と割り切った方がいいです。人事に関わるものもありますが、それは「予算」とリンクしている。じゃあ、それ以外はどうなっているかといえば、都道府県、市町村、学校長に任されているのです。特に、一般教員が気にすることは学校長でどうとでもなることばかりです。法規をちゃんと読めば、そうなっているのです。文部科学省に文句を言うのではなく、自分たちでやればいいのです。

 私は不安です。

 今、文部科学省が弱い立場になったら、それは予算に跳ね返ります。そして、全てに影響が出ます。せめて、教員ぐらいは応援してあげるべきだと思います。多少のことは目をつぶっても。

[]特別支援 05:20 特別支援 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 特別支援 - 西川純のメモ 特別支援 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 古くからの『学び合い』の仲間がいます。今年度から特別支援の担任になりました。特別支援の子どもに対して、個別支援をしていました。しかし、子どもを一人一人切り離す指導に意味を見いだせず、悩んでしました。そこで、特別支援の担任は裁量権が大きく、横並びを求められることもなく、『学び合い』をしやすいことを話しました。まあ、人数の少なさがネックになりますが、それは異学年『学び合い』で乗り越えられることをアドバイスしました。ご本人は、「あ、そうだ」ということで納得しました。それが四月末のことです。

 本日、以下のメールをいただきました。予想通りの展開で、ホッとしています。よかった、よかった。

『西川先生 こんばんは。

○○です。

いつぞやは、貴重なお時間を割いていただき、ありがとうございました。

今、まったく『学び合い』で授業をしています。

快調です。

3年生、2年生、1年生のクラスです。

まず3年生でやったら、大喜び。

いとも簡単に、うまいこと波にのりました。

それを見ていた2年生の多動ぎみの子が、

「ぼくも仲間に入りたい」と、自ら机をくっつけに行きました。

そしたら、みんなで相談して、

「1年生も、いれなきゃね」と、1年生の机もくっついてしまいました。

机が輪になってくっついている光景は、しあわせです。

私はみんなの様子をよくよく見ながら、教えるところは教え、

あとはだいたい、ほめて回る感じです。

2年生の多動ぎみの子は、私とマンツーマンの時は

だらけたり、甘えたり、怠けたりで、たいへんなのですが、

3年生と一緒だと、3年生が「ほら、今それ関係ないでしょ!」とか、

「そんなことやっていると時間がもったいないでしょ!」とか、注意してくれて、

わりと素直に従っています。

私が注意するよりも、効果絶大です。

私が楽しそうに授業をしているので、隣のクラスの特支の同僚が興味津々で、

来週、そのクラスの4年生も「お試し」で仲間に入ることになりました。(笑)

特支のクラスも多いけど、何クラスかくっつけて、TTでやった方が、

よっぽどやりやすいし、楽しいのに・・・と思っています。

先生、私のクラスは、最先端の「アクティブ・ラーニングの特別支援学級」だと思います。(笑)

次は、交流学級とつながることを目標としたいと思います。

それでは、また!

ありがとうございます。』