■ [大事なこと]怒る

最近、ゼミ生から「先生は何故怒らないのですか?」と聞かれました。そりゃそうでしょ。私は怒りません。三十年以上の教師人生で、拡大解釈しても生徒・学生を怒ったことは10回以下です。大抵は「呆れる」で、ごく希に「諭す」ぐらいです。
私は常にニコニコしており、頭のいい中学生レベルのギャグを連発します(オヤジギャグではありません)。なにしろ、いつもニコニコしているので、ニコニコしていないと「怖い」と言われます。
「人が怒るとき、その理由の大部分は自分の利害に反するからだ。自分の利害に悪影響を与えるから、感情的になってしまう。私は君たちが何をしても、何をしなくても、私の利害に無関係になるようにしている。だから、ナチュラルにいられるんだよ。多くの先生も冷静に自己分析すれば、子どもの言動と自分の利害は無関係であることが分かる。そして、関係しているところも、ちょっと生活パターンを変えれば、ちょっと政治的布石をすれば無関係になれる。教師は仕事。誇り高い、子どもの人生に大きな影響を与える仕事だけど、仕事は仕事。冷静に分析し、立ち位置を定めなければね。」