■ [大事なこと]人とのつきあい方
私は生活全般にシンプルなルールを決め、それを徹底しています。
人とのつきあい方もそうです。
私は、基本的にそれを全ての人に対して等しく、継続的にやれるルールを決めています。
『学び合い』関係の人ならば、2段階です。
第一に、私に2年間という時間をかけて、それに伴うお金をかけてくれた人です。これはゼミ生と、『学び合い』の会を定期的に開いている人です。
第二に、それ以外の方です。
いずれにおいても、家族を犠牲にしない程度の範囲内ならば、出来るだけ誠実につきあいます。具体的には、私の空いている時間ならば、その人のお求めに沿いたいと思っています。これは『学び合い』に関することです。これは同じです。違うのは個人的な相談に乗るか否かと、関係を断つ基準が違います。
私は他人の個人的なドロドロしたところには基本的に関わりません。それに立ち入れば、どんなことになるかを定時制高校の教師時代に学びました。他人は他人なのです。私は一人も見捨てたくないですが、具体的な一人一人を救わなければならないとは思いません。そんなことをしたら、一人を救うことだけでアップアップになります。だから、一人も見捨てないシステム構築に力を注ぎます。
が、第一の人に対しては求められれば、遠い親戚のオジサン程度の相談には乗ります。第二の方には避けます。
私は、人は過つものだと思います。しかし、短期間に同じ不誠実な行動をしたら、私は関係を断ちます。ただし、その人を攻撃することはありません。単に、関係を断ちます。一方、第一の人の場合は短期間に同じ不誠実な行動を3回したら関係を断ちます。つまり、2回と3回の違いです。そして、ゼミ生の場合は、在学中は何度でも許します。
■ [大事なこと]したたかに
ネットで『学び合い』の模擬授業をすることを考えている人がいました。素直な、真面目な人です。が、慌てて止めるよう勧めました。その方を守りたいので。
理解と納得は別もです。理屈を積み上げれば、論証することは出来ますが、納得するとは限りません。理学部出身の私は若い頃、それが分からず失敗しました。人は信じたい嘘は信じますけど、信じたくない事実は信じません。
焦ってしまうと、信じてくれない人は全て反対者と思いがちです。しかし、本当の反対者は賛成者とともに少数です。大多数の中間派人は「どうでもいい人」なのです。
どうすればいいか?
反対者を刺激せず、出来れば気づかれずに、賛成者が確かな実績を上げるのです。そうすれば中間派の人がだんだん賛成者になります。
子どもも、保護者も、同僚も、上司も同じです。それぞれにはそれぞれの対応策があります。多くの先人が踏んでしまった地雷の経験を基に、それらは整理しました。
「みんなで取り組む『学び合い』入門」(明治図書)をお読みください。
『学び合い』のノウハウの多くは、わざと問題を起こさせて、それを子ども達に問いかけて解決させます。「ひとりぼっちの子どもがいる」、「丸写しをしている子がいる」、「遊んでいる子がいる」、「テストの点数が上がらない」等々は、そうなったあとにどうしたらいいかのノウハウは確立されており、本にまとめています。
しかし、子ども、保護者、同僚、上司の中間派や反対者への対応は違います。問題をおこさせないようなノウハウなのです。一度間違うと、修正するのに時間がかかります。