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2018-08-05

[]『学び合い』沖縄の会 22:12 『学び合い』沖縄の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 『学び合い』沖縄の会 - 西川純のメモ 『学び合い』沖縄の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 8月18日に沖縄の南部で『学び合い』の会を開催します。主催者からの情報は以下の通りです。

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期日 8月18日(土)

時間 14時〜16時

会場 豊見城市立伊良波中学校 第二理科室(2階)

内容

①『学び合い』とは

②実践報告(成果と課題)

③フリートーク他

近くの実践者や興味がある方と繋がれたら嬉しいです。

教員以外の方の参加も大歓迎です。

申し込みは、下のこくちーずよりお願いします。

https://kokucheese.com/event/index/532329/

[] Society5.0(その2) 22:09  Society5.0(その2) - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク -  Society5.0(その2) - 西川純のメモ  Society5.0(その2) - 西川純のメモ のブックマークコメント

 Society5.0の教育を実現するには、工業化社会のコードである「規格化」「分業化」「同時化」「集中化」「極大化」「中央集権化」を捨てなければなりません。

 まずは学習指導要領を廃止します。少なくとも中等教育では廃止します。

 子どもは自分の将来を見据えて、学ぶものを決めます。数学者になりたい人は、ひたすら数学を学ぶのです。今の教育に比べると歪です。それが「公正に個別最適化された学び」か否かかは本人が決めればいい。従って、学年というものが意味を持ちません。

 学校の規模は町内会館レベルの大きさで、そこに様々な年齢が集まります。ただし、集まりたい子どもが集まります。その子ども達同志で関わることもありますが、個々人がネットを介して様々な人と繋がるのです。例えば、ある職種に就こうとする子どもは、様々な企業の人事担当と繋がるでしょう。それも中学校頃から。

 学校教育法、学校教育法施行令、学校教育法施行規則は廃止です。

 学校の予算は、各学校が都道府県に予算申請をして獲得するのです。獲得できる予算は天と地ほどの差があります。潰れる学校も生まれます。「質保証」は学校が行うのではなく、子どもと保護者がいます。だって、「質」が一人一人違うのですから。

 教職免許状はありません。学校ごとに求める能力と給与を提示した公募を、随時、行います。求める能力は多種多様ですから教員免許状を定められないのです。

 文部科学省でやっている仕事の大部分は不要となります。現業を切り離し、少数のメンバーによる企画・提案の仕事が中心となります。

 「公正に個別最適化された学び」とはこれぐらいのことをしなければ実現できません。

 無理でしょ?

 でも、子どもと保護者が学校に行くことを止めて、保護者有志でフリースクールを立ち上げたなら、以上のことは至極簡単に実現できます。昔はそんなことは起こるわけありません。何故なら、学校・教師以外に学習を成立させるツールが無かった。そして、既存の学校が発行する学歴に価値があった。ところが、ネット上に多種多様なツールがあふれ、既存の学校が発行する学歴の価値が低下した現在、私が書いている「馬鹿げた」ことが起こってもおかしくない。そのような子どもが16%のキャズムを超えればパンデミックが起こります。

 破壊的イノベーションは常に小さいニッチで生まれています。マイクロソフトもアップルもそうでした。

[]Society 5.0 21:34 Society 5.0 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - Society 5.0 - 西川純のメモ Society 5.0 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今年の6月15日に「未来投資戦略2018」が閣議決定されました。それ以降、各省庁が対応した政策を出してきています。

 読めば読むほど、持続的イノベーションのオンパレードです。つまり、現状の価値観で望まれていることを、より高次に、より効率的に、より生産的にしようとしています。つまり今の延長上の先にあるものを求めています。

 でも脱工業化社会に脱皮するためには破壊的イノベーションが必要です。破壊的イノベーションでは、今、大事にしているものを捨てます。捨てることが新たな価値になります。

 文部科学省のSociety 5.0では「公正に個別最適化された学び」を実現する多様な学習の機会と場の提供」を取り組まなければならない、と書いてあります。しかし、同時に「文章や情報を正確に読み解き対話する力」、「科学的に思考・吟味し活用する力」、「価値を見つけ生み出す感性と力、好奇心・探求力」が必要だと書いてあります。こんなものを共通に育てなければならないとして、個別最適化学習なんて出来るわけありません。あたかも校長が「早く退勤して下さい。でも仕事はしっかりやって下さい」と求めるのと同じなのです。

 もし、文部科学省の文章の中で、全ての人が、「文章や情報を正確に読み解き対話する力」、「科学的に思考・吟味し活用する力」、「価値を見つけ生み出す感性と力、好奇心・探求力」を全て獲得する必要は無い、と書かれたらSociety 5.0の教育は実現するでしょう。でも、そうでなければ変わるわけ無い。

 これもやらねば、という言葉は誰にでも言えます。これはいらないという言葉にこそ改革の道がある。

 ドラッカーは「最も犯しがちな過ちは、立派な意図をたくさん盛り込んで使命としてしまうことである。使命は簡単、明瞭でなければならない。新たな任務を取り入れるのであれば、古い任務は脇にのけるか、やめなければならない。それほどたくさんのことができるはずないのだ」と「非営利組織の経営」に書いています。考え得る全ての目標を曼荼羅図のように配置した学校のグランドデザインを見る度に、この言葉を思い出します。そして各省庁の省庁の文章を読むと感じます。

 今度、各省庁の文章を読むとき、「○○は不要」と書いてあるところに着目したらいいですよ。残念ながらみたことないけど。

[]フォーラム二日目 13:20 フォーラム二日目 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - フォーラム二日目 - 西川純のメモ フォーラム二日目 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 フォーラムが閉会し、今、帰りの新幹線の中にいます。

 二日目も大満足です。その中でも、一番は『学び合い』の生です。

 2回うるっとなって、1回はビックリしました。

 最初は、静岡の先生が育てた子どものりりしい姿を見て、うるっときました。

 「5分前に課題が達成しました」と告げられたとき、ビックリしました。課題が全員達成し、与えられた課題をより完璧にしようとする瞬間、子どもたちはダレます。そうなると音が変わるのです。今までのホワイトノイズのような音の中に異質な音が混じります。それが全くない。つまり、この子どもたちは、常に高いレベルで課題をとらえていることが分かります。

 彼らが会場から退場した後、分科会が開かれます。そこに、その子どもたちと保護者が戻ってきたのです。そして、発表を見ているのです。私は子どもと保護者に資料を渡しました。そうすると、その資料と発表を見比べながら聞き入っているのです。

 凄いな~っと思います。この地域は学校教育を核とした地域コミュニティの再生が可能ではないかと思い、うるっとしました。

追伸 会場の後ろに座っていた私がうるっとしているのは気づかれないと思ったのですが、OBが見ていました。私のツボどころがどこかを知っているからだと思います。