■ [大事なこと]学び合う
『学び合い』を分からず、単に言葉としての”学び合い”で『学び合い』を理解している人、別な言い方で言えば本も読まずに伝聞で分かった気になっている人は多いですね。ま、仕方がありません。人は既存の理解で新たなことを理解しようとしますから。でも、批判するならば、ちゃんと本を読んでからでしょう。特に、研究者と名乗っている人であれば、エビデンスを示して。ま、研究者のふりをしている人なら仕方がありません。
『学び合い』では学び合うことを求めていません。仲良くなったり、理解し合ったりすることを求めていません。全員が課題を達成するために折り合いを付けることが自分にとって得だということを、集団の2割程度に理解させているのです。
結果として、全ての人が全ての人と関わる必要はありません。人の相性もあります。そもそも理解したくない人と話すことは労多くして、益少ない。いや害が多い。そういう人とは距離を置き、関わらないことが大事です。『学び合い』ではそれをOKです。なんとなれば、社会人はそうやっています。そして『学び合い』では社会人を育てているのです。あたりまえのことです。
ということは、『学び合い』を分からない人、分かりたくない人は、分からないのでしょうね。だから、「『学び合い』をしているのに学び合わないなんて矛盾している」のようなことをのたまうのです。困ったもんだ。
■ [お誘い] 気になる子の指導に悩むあなたへ
本日は、「気になる子の指導に悩むあなたへ」(https://amzn.to/2LahAi6)のさわりを紹介します。これは「勉強しなさい!を言わない授業」(https://amzn.to/2GdUGrn)で明らかになった、『学び合い』で知的な障害のある子が算数で満点を出したことに繋がる本です。
『学び合い』でやれば、国語、理科、社会あたりでしたら、知的な障害がある子どもでも成績が明確に上がります。優れた実践者ならば、満点を実現することも可能です。何故なら、それらの科目の場合、「ど暗記」で取れる問題があり、単元によってそれのみで構成されるテストもあり得るからです。しかし、算数・数学は「ど暗記」では解けません。だから、知的な障害がある子の場合、一定以上ののびが望めないのが現実です(逆に、そこに意味があるのですが)。
では、何故、満点が取れたのでしょうか?
理由は一つだけです。プロが知的な障害があると認定したとしても、実際は知的な障害がない子どもだと言うことです。我々の経験から言えば、クラスの中にいる知的な障害のある子の3分の2は知的な障害がある子ではなく、先生にとって教えるのが困難な子です。
本書では、そのような子どもが『学び合い』の中でどのように勉強しているかを詳細に記述しています。そして、指導のポイントも書いてあります。
簡単に言えば、もの凄いことは何もありません。ごく普通の子どもの会話があるだけです。しかし、その積み上げによって、教師が出来ないような教え方をしているのです。そして、指導法は特段必要ないのです。クラス全員に「一人も見捨ててはいけないよ」と言うだけのことです。『学び合い』が子どもの中に定着することによって、クラス全員が見捨てられなくなります。その一人に特別な支援の必要な子どもも含まれるのです。
最後に、特別な支援が必要な子どもが大量生産されている仕組みを説明しました。
本書を基礎にして発展させたのが、『学び合い』で「気になる子」のいるクラスがうまくいく!(https://amzn.to/2CrNYd2)
そして、そもそも特別支援の必要な子どもに何を学ぶべきなのかを明らかにするために、彼らが務める事業所の人、彼らが30歳、40歳になった時の保護者にインタヴューをしました。その結果は、特別支援学級の子どものためのキャリア教育入門(基礎基本編 https://amzn.to/2CrykyI)と特別支援学級の子どものためのキャリア教育入門(実践編 https://amzn.to/2BCtLQa)にまとめました。
■ [お誘い] 指示ゼロ経営 リーダーが「何もしない」とうまくいく。
「指示ゼロ経営 リーダーが「何もしない」とうまくいく。」(https://amzn.to/2Bvmodh)は『学び合い』を学んで経営に活かしている米澤さんの本です。ワクワクします。