■ [大事なこと]架空
架空の対話です。
文部科学省:個別最適化する教育を実現します。
私:え!では、学習指導要領を廃止するのですか?
文部科学省:いや、廃止しません。基礎的・基本的学力を保証しなければなりません。
私:基礎的・基本的学力って何です?
文部科学省:基礎的・基本的学力です。
私:では、その範囲・量はどのように決めるのですか?
文部科学省:委員の方々の議論の中で決めます。
私:個別最適化する時間を確保するため、基礎的・基本的学力に費やす時間を削るのですか?
文部科学省:いえ、個別最適化した基礎的・基本的学力を学ぶのです。
私;誰にとっての個別最適化ですか?
文部科学省:子どもたちにとってです。
私:子どもという、子どもは一人もいません。一人一人違います。誰にとっての個別最適化した基礎的・基本的学力ですか?
文部科学省:委員の方々の議論によって定めます。
■ [大事なこと]次
NHKでN校が紹介されました(https://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2019/01/0130.html?fbclid=IwAR1nlNYqDM48R2I2H5bS-nO1nH9-VzyU3NSdCVVcWOke_9gpC2QfSOaJCd0)。
一条校の中での個別最適化です。次は、一条校からの脱皮です。私の予想より早いかも。
■ [大事なこと]矛盾
誰かが「あなたが旅行先を自由に選べるように、北陸旅行のパックを予約してあげた。1日目はね・・」と言ったら、どう思いますか?
文部科学省が個別最適化というのだったら、時間数、内容の縛りを無くすか、縛りを緩くしなければならないのに。工業化社会の規制官庁を脱皮できない。ま、悪気は無いことは確かなのですが、自己矛盾に気づかない。
■ [大事なこと]悩む
昨日も複数の方のお悩み相談をテレビ電話でしました。そのお一人から「『学び合い』をすると悩みますね」と言われました。
成長しようとすれば、変わろうとすれば、人は悩みます。それは従来型授業も同じです。残念ながら、多くの教師は経験3年ぐらいで悩まなくなります。本を読まなくなります。学ぼうとしなくなります。とりあえず授業が出来るようになるからです。
これは『学び合い』も同じです。とりあえず『学び合い』を実践できるようになれば悩まなくなります。本を読まなくなります。学ぼうとしなくなります。
しかし、『学び合い』は教師の肝で勝負です。やがて腐ります。子どもが成長するなら、教師も成長しなければなりません。最初は自分のクラスのことを考え、学年のことを考え、学校のことを考え、市の教育を考え、都道府県の教育を考え、日本の教育を考え、日本の社会を考えなければ。最初はこの1週間を考え、この1ヶ月のことを考え、1年のことを考え、10年のことを考え、50年のことを考えなければなりません。そうでなければ、子どもを掌握できません。急流で船を操るには水の流れの速度より早く進まなければなりません。
■ [大事なこと]定型
『学び合い』以外の教育の言説を読むと、「誰にとって?」と思います。書き手は「子どもにとって」と言うでしょう。私は「子どもという子どもは一人もいません。一人一人違います。さて、誰にとって?」と返します。それでチェックメイトです。
■ [お誘い]仙南の会
2月11日に宮城県白石市で『学び合い』仙南の会が開かれます。お誘いします。https://senseiportal.com/events/49865