■ [大事なこと]生き残り
大多数の人が欲しがるような製品・サービスで日本が中国やベトナムに勝てると思いますか?価格の面でハンディがある。
新たな産業を生み出すような最先端の成果を上げることに関してアメリカやイギリスに勝てると思いますか?是非、頑張って欲しいけど、時間がかかるでしょう。そして、その恩沢は一部の国民に限られる。
じゃあどうしたら?
一部の人に、ものすごく求められる製品・サービスで勝負するしかないと思います。そういう製品・サービスを生み出す人を生み出す教育はどんな教育ですか?
国民みんなが学ぶべきものがあると思い、教育する学校では生まれません。日本は工業化社会で生き残れる余地は無いのです。東芝、三洋、ソニー、NECがそれを証明しています。大勝ちは無い、みんなで小勝ちする社会が未来像。
■ [大事なこと]判別法
工業化社会人と脱工業化社会人の判別法。
全ての子どもによい教材・指導法があると思うのは工業か社会人。一人一人違うし、違うべきだと考えるのは脱工業化社会人。
日本人共通の基礎的・基本的学力があると思うのは工業化社会人。一人一人の基礎的・基本的学力があると思うのが脱工業化社会人。
数学の天才少年であっても、古文の「ありおりはべり」を覚えるべきだと思うのが工業化社会人。そんなの必須ではないと思うのは脱工業化社会人。
あなたはどちら?
多くは「そんなこと言ったって、極論だよ」と言うの工業化社会人です。悪くないですよ。社会の大部分はその人たちであるべきなのです。でも、その人たちが考える個別最適化とは何を意味しているのでしょうか?確かに多くの子どもが基礎的・基本的学力とするものは共通しているでしょう。しかし、万人すべからくではありません。0ベースで考えるべきだと思うのが脱工業化社会人。
■ [大事なこと]0ベース
かなり前のことです。大学のリソースの配分に関して、ある先生と議論しました。私は成果を上げている人にリソースを重点的に配分することを主張し、その先生は広く分配することを主張しました。その先生は、現に教員がいるのだから、それを利用しないのは損だと胸を張って主張しました。私は、「燃費の悪いアメリカ車が多数あったとします。それを利用して焼き芋屋をやった場合、収入より出費が多かった場合、アメリカ車の使いかはどうしたらいいと思う?」と聞きました。その先生は「使わない」と言いました。「それと同じだよ」と言ったら黙りました。
『学び合い』によって学校、学校群を変えたいと願っている学校長、教育長と付き合っています。その方々にお願いするのは、絶対に全員に改革を求めないでくださいということです。なぜなら、職員室は村社会です。少数でも強行に反対するとき、多数決で押し切ることはしません。結局、その人も納得するレベル、つまり何もしないというレベルにまで下げなければなりません。
クリステンセンが言っているように、巨大組織は絶対に改革はしません。出来ないのです。だから、1条校の改革に期待していません。どうせ、何もしないレベルの改良になるのですから。だから、1条校以外の改革に期待しています。そして、1条校の教師の中で、改革を理解できる教師を育てたいと思っています。1条校以外がキャズムを超えるときに受け皿となる人材です。
というイメージを持てる人は少ないよな。
現状の日本が改良でなんとかなるレベルでしょうか?
教員採用試験が実質1割だった新潟県の小学校が一つの試金石になると思っています。