■ [大事なこと]学習者中心
「学習者中心の授業」と言っても、人によって全く意味が違います。
ある先生の実践を見ました。子どもたちが活発に発言し、授業が進みました。授業者は「子どもたちがつくる授業です」と胸を張っていました。大方の参観者は大きくうなずきました。が、私は心の中で苦笑しました。だって、その方の作成した授業案通りだったからです。その方にとっての「学習者中心の授業」とは、教師が思っているとおりに子どもを動かす授業、教師が思っているように子どもが「忖度」する授業なのでしょう。
子どもたちの発想によって、どのように進行するか分からず、それを楽しめる授業者もいます。しかし、多くは子どもたちの多くの発想、そして、正確に言えば発言力の強い子どもの発想によって進む授業が「学習者中心の授業」です。仕方がありません。今の授業では、それが限界です。
子ども一人一人が個別最適化する授業、そのために自分の目的を達成するために、他者に折り合いをつける授業を実現したいと思います。しかし、上記の人には無理でしょう。根本的に、「子ども」は出来ないと思っています。その通りです。大多数はできません。でも、出来る子どももいます。そのような子が2割いれば、集団は動きます。『学び合い』のセオリーです。「これは、あなたの務めている職場でも同じ」なのです。