■ [大事なこと]自然体
暴走族相手に物理の授業をするというのが私の原体験です。面白い授業、分かりやすい授業のために徹底的に構成します。「ここで、こんなジョークを仕込み、ここで、こんな説教をかます」ということを5分単位で構築します。ま、今でも講演会のような一発勝負の時には使います。また、大学の授業の最初の数回はやります。その方が楽ですから。
でも、それ以降は「素」でやります。
今では、どんなに構成的にやっても、全員が受けないこと、全員が分かるわけではないことは理解しています。逆に、どんなにやっても分かってくれる子どもがいることを知っています。
素でやりました。多少の話術を使いましたが、基本的に私が大事だと思っていることを語り続けました。1時間半の講義中、10分間ぐらい寝ている子どもはいました。眠そうにしている子は一人いました。興味を持っていない子どもは5、6人いました。でもね、セオリー通りに、私が大事だと思うことを大事だと思う子はいて、その子を中心に盛り上がっている子どもは大部分です。