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2019-09-04

「大事なこと」根幹 21:29 「大事なこと」根幹 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 「大事なこと」根幹 - 西川純のメモ 「大事なこと」根幹 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 AIが東京大学に合格するかという東ロボプロジェクトは挫折しました。その結果から、読解力が大事だという結論です。でも、悲しくないですか?人間の能力とは、AIへのインタフェースなのでしょうか?私はもともとのミッションの設定だと思います。AIは欲望を達成する術は生み出せますが、欲望は生み出せません。ドラッカーはイノベーションとは顧客の創造と語っています。

[]職能 20:58 職能 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 職能 - 西川純のメモ 職能 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 大化の改新の年号と、その意味はググれば答えを得ることはできます。しかし、大化の改新を学ぶ意義を語れるのは人です。大化の改新を学ぶ意義を、進学に関して何の希望の無い子どもに語れますか。それこそが、今後の教育、広域通信制で求められる職能だと思います。

[]アントレプレナー 18:15 アントレプレナー - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - アントレプレナー - 西川純のメモ アントレプレナー - 西川純のメモ のブックマークコメント

 過去、20年間に旧帝国大学・筑波・広島・早稲田・慶応の医学部、歯学部、法学部の入学者のうち、1割の人がアントレプレナーになっていたら、日本の現状は大きく変わっていると思います。

[]規格化 18:05 規格化 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 規格化 - 西川純のメモ 規格化 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 工業化社会のコードはみんなが同じものを求めます。進路も同じです。「中卒より高卒、高卒より大卒。同じ高校、大学だったら偏差値の高い方がいい」という至極単純なモデルで進学先を選びました。就職も人気の高い職種を目指します。

 日本が工業社会で勢いがあるならば、それでもいいかもしれません。しかし、少子高齢化社会の日本では希望者のすべてにパイを分配できません。「当たり」にみんなが群がれば外れになります。いい例が、歯科医、弁護士で、医師もそうなります。人口が減ってパイが減るのに、希望者が増えればそうなるのは当然です。子どもたちは70歳、75歳、80歳までも働きます。つまり、50年、60年働くのです。だから、みんながいいと思うものに群がってはいけません。以下の記事を読みながら、そう思いました。

https://www.businessinsider.jp/post-197633?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook&utm_campaign=125e289980cff9d8d6f949d28a50c2f7&fbclid=IwAR1_Z7qp06oz0lei95hBq_NV4MOUiZapaHzL_cRoM4_5XFomk3UttqLK8e4

 私は飛び抜けた天才ではありません。研究者として養成されてもいません。しかし、平均的な研究者の十倍の業績を持ち、多くの学会から賞をいただきました。そして、私ほど実践図書の業績を持つ大学研究者(研究者教員)は明治以来ほとんどいません。

 理由は人が手を出していないところを武器にしたからです。

 教育研究者のほとんどが外国語を武器にしていたのに対して、私は数字とコンピュータを武器にした。大型コンピュータと統計学を駆使して、論文を書きまくりました。やがて、武器を認知心理学として、次に臨床データ分析を武器にしました。

 大学研究者の昇任には教師向け図書は評価の対象となっていません。そのため、教師向け図書を書く研究者はほとんどいません。私はその隙間を縫って、実証的データに基づく教師向け図書を書いたのです。

 先に挙げた記事のようなリストに上がった瞬間に、それは「外れ」なのです。まあ、正確に言えば、ごく少数は大当たりでしょう。しかし、その他は「外れ」なのです。

 当たりを奪い合うのではなく、自らが当たりを生み出すのです。凡庸な人は、ニッチにそれがあります。

[]リカレント 11:36 リカレント - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - リカレント - 西川純のメモ リカレント - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今までの日本は欧米のまねをすればよかった。ところが、これから欧米も経験していない少子高齢化社会に突入します。だから、別な方向性に進まなければなりません。

 欧米先進国は基本的に学歴社会です。ただし、18歳で大学に進学すると言うことはありません。実務経験を経て、自らの金で大学に進学します。ですので、アカデミックな大学はごく一部で、多くは日本だったら専門学校的な大学です。

 この方向性は一致していると思います。しかし、働き手が少ない少子高齢化社会では今のような大学に再入学するようなリカレント教育は不可能でしょう。技術の賞味期限が短く、何度も更新しなければならないのですから。だから、働きながら、ネット等で学び、資格と実務経験を積み上げる社会になると思っています。

[] 最先端 11:16  最先端 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク -  最先端 - 西川純のメモ  最先端 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 ある村の教育長に見込まれて、その村の教育をサポートしたことがあります。そこの教育長の右腕が事務職なのですが、あるとき「息子のことで先生にお礼が言いたい」と言われたのです。きょとんとしました。その方は私の書いた「学歴の経済学」(https://amzn.to/2zKEY0C)を読み、息子さんに読ませたそうです。そして、大学に進学できるだけの実力のある息子さんは高卒で就職することを決めたそうです。そして、大卒である父も賛成したそうです。

 これからの時代、「当たり」はありません。しかし、「外れ」ははっきりしています。それは中途半端な非ジョブ型大学・高校に進学することです。

 企業が採用基準に学歴を使わず、持っている資格と、実務経験で選ぶ時代にできるだけ早く移行してほしいと願っています。その方が、救われる子どもが多くなる。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190903-00029768-president-life&fbclid=IwAR2I5a9d65ZVGN57zsEWq2Yk717EBxVBuVL5b3Fbdlc9Wf-MjQX0jrGlanE

[]ソフトランディング 11:02 ソフトランディング - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ソフトランディング - 西川純のメモ ソフトランディング - 西川純のメモ のブックマークコメント

 国は国立大学に対して指導を強めています。方向性としてはダウンサイジングです。一方、私立に対しては緩い指導です。もともと、法令に違反していない限り、国は私立大学に命令はできませんから。

 税金で運営されている国立大学を惨めに潰すわけにはいきません。しかし、今後の少子化を考えれば縮小するしかありません。ですので、私立大学が拡大路線の時に、縮小して逃げ切りたいのではないかと思います。

 これは高校も同じです。

 「2030年 教師の仕事はこう変わる!」(https://amzn.to/2MU6Mbm)で書いたことがどんどん進行しています。

https://resemom.jp/article/2019/09/02/52232.html?fbclid=IwAR1tfZiymUlABEM56ciOlM6PRrWJwJ3vKmaqNdSFrHlfsBAXmMIvJ1pkMbA

[]今後 10:53 今後 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 今後 - 西川純のメモ 今後 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私の時代は、正解がありました。医者や弁護士になれば高収入が保証される。国家公務員のキャリア官僚になれば活躍できるし、老後も安定。そして、東京大学の医学部、法学部を頂点とした学歴社会の中で自分のポジションを決めていました。

 しかし、今後、医者は過剰になるし、AIに取って代わられる。司法制度が変わった結果弁護士は過剰となり、不安定な生活になりました。キャリア官僚になった人の中から、それをやめて民間や自営に移る人が増えています。

 これからの時代、当たりはありません。常にキャリアップする欧米型の社会に移行します。ところが、日本の大学はそれにまだ追いついていない。だから、本当にトップの子どもたちは東京大学、京都大学に見切りをつけて、アメリカのアイビーリーグ等を希望するようになるでしょう。その方が外資系企業に就職は有利だし、今後、海外人材を活用する国内企業においても有利ですから。

 海外の一流校の進学指導は、灘、開成、ラサールもできません。というより、多くの上位層はいまだに昔の学歴モデルに縛られているのですから、そのようなニーズに応えなければなりません。だから、海外の一流校に進学するならば、広域通信制で自由なカリキュラムで学び、個人的に海外進学のアドバイザーと繋がるしか無いでしょう。

 というのが、私の頭の中にリアルにある姿です。

 素晴らしい才能を持った子どもがいます。https://www.asahi.com/articles/ASM9346B6M93OHGB008.html?fbclid=IwAR1hSCHLa2sKiKD9dQwp9wgoboCbQoPoafDXu2ebvKslyQrqT3NQislUZzY

 この記事を読んだとき、「この子どもの才能を十分に生かし、それを伸ばし、この子どもの才能に見合ったダントツの未来を与えられるだろうか」と思ってしまいます。

[]勝負所 10:36 勝負所 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 勝負所 - 西川純のメモ 勝負所 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 AIが得意なところは、人が勝負しても無駄です。そして、ネットサービスは最終的に無料もしくは安価になります。おそらく、現在教師がやっている「教える」ということの99,9%はAIに置き換えられる。残るのは「人の道を教える」ことだと思います。https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/090300651/?n_cid=nbponb_fbbn&fbclid=IwAR0HEsvRoICAFRk0fjLph0pOkNpUb8gHGJMNvvgY4axjuFWeNHtgz-MrNf8

[]嫌いな言葉 10:18 嫌いな言葉 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 嫌いな言葉 - 西川純のメモ 嫌いな言葉 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私は「教育は結果が出るのに時間がかかる。単純に結果を求められても困る」という言葉が大嫌いです。結局、結果を出さない自分に対する免罪符ですから。自分が責任を負っている1年で結果を出さなければ無責任です。

 もちろん、1年で完全な結果を出せなくもいいと思います。それこそ教育には時間がかかる。しかし、目に見える途中過程があらねばなりません。

 『学び合い』では授業が楽しくなる、分かるようになるレベルだったら最大3ヶ月で結果を出せます(私の本通にやったらね)。何年もやった人だったら1週間で結果を出せます。いや、我がゼミ生だったら2時間で結果は出せます。

 もちろん、子どもたちの一生涯の幸せは長い年月で形成されるものです。しかし、それを理解し、数十年後の教え子集団のコアになる子どもは1年で育てることはできます。そして、同じドリームを共有するできる人に、そのドリームを伝えることは1年でできます。

 第三者に客観的に伝えられる結果を出せない人に、「教育に結果が出るのに時間がかかる」と言ってほしくない。

[]作法 09:21 作法 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 作法 - 西川純のメモ 作法 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』を理解している人と理解している人の問題解決の作法が違うので、私がこともなげに書いていることに誤解が生じます。

 多くの人は、短期間に完全解決をする方法を探しています。しかし、そんなの不可能です。とくに子どもたち相手の仕事において、だから、中長期をかけて「まし」にする方法を多様にやり続けるのです。でも、それを理解できないと、「それで短期間に完全解決するのか?」という疑問が生じてしまいます。

 もう一つあります。

 多くの人は、「気になる子、問題を起こしている子」を何とかしようとします。『学び合い』ではそうしません。非効率だし、無駄だからです。先に述べたように、そのような子どもを改善するためには、中長期をかけて「まし」にする方法を多様にやり続けなければなりません。しかし、そのようなことは三十人の子どもを預かる一人の教師にできるわけありません。どの教室にも教師がちゃんと語れば、教師に従うことは得だということを理解している子どもはいます。そして、多くの場合は集団の中でのヒエラルキーは高く、勉強ができます(教師の言うことに従う子なのですから)。その子たちに「一人も見捨てないのは自分にとって得(損得の得)である」ことを語るのです。そのような4、5人が同級生のための行動をすると、その子たちに繋がる二十人の子どもに影響します。そして、併せて二十数人の子どもが中長期をかけて「まし」にする方法を多様にやり続けるのです。

 多くの教師にとっては難攻不落の子どもが、集団の中に取り込まれ、成績を上げるのを膨大に見ています。少なくとも、一人の教師が背負うよりは「まし」なのは自明だと思います。

 いずれにせよ、上記のことが分からないと、私が自明にしていることは意味不明でしょうね。

[]逸脱 06:42 逸脱 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 逸脱 - 西川純のメモ 逸脱 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 文部科学省が大手業者と宿題代行を禁止する合意をしたそうです(https://www.sankei.com/life/news/180829/lif1808290023-n1.html)。常識的には理解できますが、法的にはどうなのだろうか?と思います。「教師がブラック残業から賢く身を守る方法」(https://amzn.to/30Soxv6)にも書きましたが、教師の仕事の範囲は学校の敷地内、勤務時間内です。それを拡大するからブラック勤務が生じるのです。

 そもそも宿題は「提案」のレベルで、強いることはできないはずです。ということに文部科学省が介入するのは、法的にはどうなるのだろうか?と思うのです。もちろん、裁判になれば公序良俗から文部科学省を司法が支持する可能性はありますが、業者が宿題の書き方の事例を提供していると主張すれば、文部科学省が負けると思います。どう考えても、それらの業者との契約は保護者がしています。文部科学省に敷地外、勤務時間外の子どもに関して保護者の判断を制限する法的根拠はないように思います。

 例えばです。以下を考えてください。

 もし、文部科学省が塾・予備校に学ぶことを制限したら、それは合法ですか?

 もし、塾・予備校に学ぶ時間を確保するため、子ども・保護者がその意義を見いだせない宿題に関して、業者に例を作成することを依頼することを、文部科学省が制限したら、それは合法ですか?

追伸 専門の関係で毎年の子どもの科学博の優勝者が誰かを知っています。かなりの割合で、理科教師の子どもが優勝します。その原因は自明です。結局、科学博の意義を理科教師も理解していないということです。