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校長

 今年の夏はプールを取りやめる自治体があるそうです。理由は健康診断が間に合わない、更衣室は三密であるとのことです。ある校長先生が「子どもの健康、命には代えがたい」とおっしゃっていました。悪気が無いのは分かります。しかし、私は失笑してしまいました。そして、心の中で、「子どもの健康、命に代えがたいというならば、何故、教室でみんなが学ぶことの問題を感じないのだろうか?」と、それを思って危惧したならば「子どもの健康、命には代えがたい」とは恥ずかしくて言えないでしょう。(立場上、言わざるを得ないのかもしれません。すみません。)
 ようは、教師も行政も、昔に戻す、ことしか頭になく、その危険性を冷静に計算していない。計算しようとすると、「それ以外の方法は無い」と思い無意識に思考停止になっているのです。本当はそれ以外の方法はあります、しかし、その道を選択すると自分たちが大変だからです。つまり、無意識のうちに、子どもの健康、命より、自分が変わるめんどくささを避けたいことを優先しているのです。もちろん、無意識です。
 もしも、「子どもの健康、命には代えがたい」と思っているならば、行政の一律の方策以外に、何かをすることを管下の職員に許すでしょう。一律を求める保護者、行政、学校の同僚から疑問が出るでしょう。当然のことです。その場合は、今の状態に一律の最適解が無いことを説明し、多様な方法を探るべきことを語るべきです。
 私は管理職の最大の仕事は、人の嫌がることを求め、説得し、最後は理解させることだと思います。しかし、教頭の延長上に校長があると思っている人には、それが出来ません。
 教頭は職員室にいて、校長に校長室があるのは、職員の嫌がることを言うためだと私は思っています。つまり、職員室の村社会から距離を持てるからです。