現在の学校にフィットしない子は、広域通信制学校もしくはオンライン授業の強いフリースクールに転校すべきだと思っています。その割合はどれぐらいだと思いますか?1割ですか?2割ですか?いいえ、私は8割以上だと思っています。理由を述べます。
クラスの中には能力差があります。義務教育だったら東京大学に行きそうな子どもがいる一方、知的障害が疑われる子どもがいます。成績で輪切りにされた高校だって、1年の2学期頃にはみごとに正規分布になります。では、教師はどのような子どもに合わせているかと言えば、それは成績中の下です。これは小中高の全ての教科においてです。成績上位層に合わせれば、大多数の子どもにはチンプンカンプンです。成績下位層に合わせると、大部分の子どもは退屈します。結果としてボリュームゾーンの中位層い合わせます。
そうするとクラスの子どもは4つに分類されます。
1)成績中位層に合わせた授業だったら、塾・予備校・通信教育で履修済みの子どもです。
2)成績中位層に合わせた授業だったら、先生の援助が無くても与えられた教科書と、その子が選択した参考書で分かる子どもです。明らかに先生の話を聞くよりは短時間で分かります。
3)成績中位層に合わせた説明によって分かる子です。
4)成績中位層に合わせた説明によって分からない子です。
以上の中で、今の学校にフィットしている子は3だけなのです。更に言えば、一対多の教師の説明によって分かる子と、一対一で話せて、自分に合わせた説明する子どもからの説明によって分かる子のどちらが多いと思いますか?
こう考えれば、圧倒的大多数は今の学校にフィットしていません。
規格化した一律の知識・技能を教える現在の教育は、一律の製品・サービスを大量生産する人材養成には向いています。しかし、高賃金の日本はそのような製品・サービスでは勝てません。これからの日本は高価格であるが、一部の人はそれを強く求めている製品・サービスで勝負しなければなりません。しかし、金太郎飴のような人材ではそれを生み出せないのです。
文部科学省の言う「公正に個別最適化した学び」とは、基礎的・基本的学力を保証した上での個別最適化すると言うことです。ところが、学習指導要領を満額やろうとしたら、個別最適化する余地は無いのです。だから、「公正に個別最適化した学び」とは「絶対王政における民主主義の実現」と同じぐらい無茶な話しです。
市場占有者の文部科学省、教育委員会は変わりません。彼らは現在の大多数の顧客、即ち、良い偏差値は豊かな生活を保障するという学歴モデルを信じている子ども・保護者のニーズに応えなければならないからです。
では、どうしたらいいか?それは旧学歴モデルは危ういと思っている子どもと保護者に別な選択肢を与えることです。
現在、それを理解している子ども・保護者の数は急激に増えています。それに比べて、それを理解している教員の数は少ない。そのため、子ども・保護者が教師に相談しても、教師が応えられず、結局、旧学歴モデルの路線に乗らざるを得ないのです。今度の本は、子ども・保護者と教師のギャップを埋めるための本です。そして、その人達を救う本です。
追伸 広域通信制学校は現在の学校より、はるかに安全で、はるかに学びを保証しています。年度途中の転校を考えている方もお読み下さい。