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褒める

 本日の講義では、教師の何気ない褒め言葉が子どもたちの中で競争的な関係を生み出し、いじめが生じることを語りました。夜になってある学生さんから以下の質問が来ました。

 

西川先生

 こんにちは、○○研究室M1の○○です。

先ほどの『学び合い』の授業論の授業後に1つ質問を思いついたのでメールを送ります。

 いじめを起こすのは教師が原因で、その2つ目が競争関係を作ることだったと思います。教師の何気ない一言が児童の心の中に競争意識を芽生えさせてしまうということについてはとても納得しました。褒めることも競争意識を芽生えさせてしまうということについてはいまいちピンときませんでした。褒めることは子供の成長を考える上ではとても大切な教師のアプローチだと思います。なので止めるわけにはいかないと思います。競争意識を芽生えさせないためにも褒めるときは全体の前で褒めるときうことは危険ということでしょうか?また、褒めるときはなるべく一対一の時がいいのでしょうか?先ほどふと思いついたので夜分遅くメールですみません。返信よろしくお願いします。

 

 私の返信は以下の通りです。

 

今日は西川です。

褒めては駄目だとは思いません。

競争をあおるような褒め方は駄目だということです。

例えば、私はゼミ生を褒めることはありますが、他と比較して褒めません。

ということを言った上で、褒めることは子どもの成長に必須だとは思いません。

褒めるとは上の立場からの行動です。それより大事なのは感激であり、感謝です。

そして、集団が成長すれば教師が何らかの個に対する働きかけは不必要になります。それは子ども同士がやります。

では、教師は何をすればいいか、それは集団に対する評価であり、感激であり、感謝です。

そして最終的には教師が不要になるようにするのが教師の仕事だと思っています。

 

 ゼミ生諸君

 私は君たちを褒めることは殆どないでしょ?ちゃんと褒めるのは、年に1度、学年末最後のゼミの時に10分程度。でしょ?でも、それでも私の考えは伝わっているでしょ。言葉にしなくても、心の中は伝わるものですから。