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主体的

 中央教育審議会の答申が発表されてから、「本当のアクティブ・ラーニングとは何でしょう?」と聞かれることは少なくありません。私は、「本当のアクティブ・ラーニング(即ち本当の主体的・対話的な深い学び)なんてありません」と応えます。そうするとキョトンとされます。

 中央教育審議会のメンバーを調べて下さい。各領域で最大級に敬意を払われている人達ばかりです。その人達は、自分の領域で発言すれば、それが通るような人です。さて、このような人達が集まって議論し、一つの結論になると思いますか?一家言の方々です。無理です。では、座長が多数決で決めますか?しないでしょう。どうなるでしょうか?そりゃ、両論併記、三論併記・・・、つまり委員の数だけの意見が併記されます。だから、中央教育審議会の答申は長いのです。同じ言葉も、様々に表現されるのはそのせいです。

 それを説明すると私が本当はないという意味を理解していただけます。そうすると「どうしたらいいのでしょうか?」と聞かれます。私は、「皆さんが主体的に考えればいいのです。皆さんの目指すアクティブ・ラーニングを願っている委員は必ずいます。だから、答申の中に、皆さんの目指すアクティブ・ラーニングに沿った言葉があります。その言葉を使って、自らの目指すアクティブ・ラーニングを表現して下さい」と言います。

 今回のコロナ対策の膨大な通達の中には、常識的な担当者の言葉が入っています。それを利用すればいいのです。ただし、一山いくらの言葉の中でそれを見いだすには、コロナ禍、アフターコロナの社会と教育のありかたのヴィジョンが必要です。