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リスク管理

 西川ゼミでは基本、私に報告、連絡をしなくて自分たちで物事を決めていいのです。彼らは私の判子を持っているし、それを使って書類を書いて良いのです。それによって生じる責任は私が取ります。

 もちろん、リスク管理をしています。数少ないですがルールはあります。

 「西川研究室という看板を背負って、新規の学校・組織と関わるとき」、「公費を使ってものを買うとき」の二つだけは私の承認を必要とします。そして、「独り決めせずにゼミで話し合う」(私は集団を信じていますが、個々人は信じていません)、「問題解決の方法としてゼミメンバーを排除する方法は認めない」の二つのルールはあります。

 でも、これだけです。

 だって、問題が起こっても、「私の責任です」と頭を下げればいいだけのことです。それが善意に発するものだとしたら、それ以上責められることはありません。

 私には日本中の校長の多くの人達の判断が理解不能です。

 コロナ禍において、教育委員会が難色を示すという理由で管下職員の試みを認めない一方、教育委員会が何も言っていないという理由で、子ども自身もしくは同居家族に基礎疾患がある子どもに対して、オンライン授業という選択肢を用意しない校長が大多数です。子どももしくは同居家族が重症化し、最悪、死に至ったときの責任を法的に問われたとき、「教育委員会が」という理由で逃げられると思っているのでしょうか?法規を縦から読んでも横から読んでも、教育内容・教育方法に対して教育委員会は指導・助言のみです。従って、責任は校長にあります。もちろん国家賠償法によって賠償金請求はされませんが、道義的な責任は問われます。最悪、自殺に至るケースもあるかもしれません。

 問題があったとき、「私の責任です」と言える教育長がどれほどいるでしょうか?そのような教育委員会だったら、不作為責任を問われないようにちゃんとリスク管理して対策を講じています。皆さんの地域の教育委員会がそれをやっていないならば、リスク管理をしていないということです。つまり、責任を取るのは校長だと思っているのです。

 このズボズボのリスク管理は親方日の丸の公立学校なら予測できますが、恐ろしいのは私立学校も同様な学校が少なくない。「公費を配分されているのだから教育委員会の指導に従うべき」という理由で不作為をしている私立学校があります。しかし、これこそ100%責任を問われるのは校長です。

 ということで、私には理解不能なのです。
追伸 オンライン授業の体制を整えていないため、基礎疾患のある子や同居家族が重症化し死んだ場合の責任は教育委員会がとっていただけるのですね?と試しに教育委員会に聞いたら、私の書いてあることが分かると思います。