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学校に行かなかった私たちのハローワーク

 「学校に行かなかった私たちのハローワーク」を読みました。よかったです。色々と感じます。

 この人たちは時代の最先端にいる人たちなんだろうな、と思いました。

 生物は標準的な個体からかけ離れた突然変異体を少数ですが一定数常に生み出します。それが次の進化の種となります。しかし、大集団の中で突然変異体が生まれたとしても、この個体の打ち消されてしまうのです。だから、進化は常に隔離された環境の中で生み出されます。

 この本で書かれている人たちの就職の様子は、個別最適化した社会の就職の様子に重なります。今後、サラリーマンと言われるメンバーシップ型の就職からジョブ型に変われば、上記の人たちの就職先の幅は広がるでしょう。例えば、数学者も。ナマヌジャンのような数学者が生まれてもいい。

 しかし、突然変異体が生き残るには隔離された環境が必要です。東京シューレというフリースクールがその役割を果たしたのでしょう。しかし、そのような環境を見いだせなかった突然変異体は厳しい人生を歩んだと思います。

 基礎的・基本的学力の保証は善であるという呪縛から逃れ、個別最適化した多様な学食の保証に移行してほしい。そして、さまざまな環境を提供し、時代の最先端を行く子どもたちを守ってほしい。願わくば、文部科学省が、そのような教育「も」許してくれればと思います。例えば、不登校特例校のような特例校を不登校という条件を外して生み出せないかなと思います。