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修正

 昨日の私のメモにおいて、文部科学大臣の発言で「オンライン授業だけで学校へ行ったことにするような乱暴な代替策は現段階で考えて欲しくない」という発言があったとの記事を知り、「乱暴」というのはおかしいということを書きました。

 実際の発言の動画をご紹介いただきました(広住さんありがとうございました)。動画(https://www.youtube.com/watch?v=h0fkLwlSKPo&nofeather=True )の11分10秒以降のが大臣の発言をご試聴下さい。視聴して、文部科学大臣の発言はすんなりと聞けました。実に常識的な発言で、好感を持てます。

 その上で、残念な部分が2点あります。

 第一に、規格化という工業化社会のコードから逃れられない点です。多様な試みをやっていいと発言されているのですが、受け手の場に教師がいない授業(つまりオンライン授業)を本格的に始められる条件として、「一人一台が成立する」、「全国一斉に同じテーマでオンラインで勉強することが可能になる」という条件を挙げられています。これって矛盾です。

 実際に実施するとしたら、机上では分からないことが起こるので研究をしなければならないとおっしゃっています。私は「どうやって研究するの?」と疑問に持ちます。もし、「一人一台が成立する」、「全国一斉に同じテーマでオンラインで勉強することが可能になる」を机上の研究で構築し、実施したらもの凄い問題が起こります。

 大学入試改革の目玉が潰されたのと同じことが起こります。あれが潰れたのは、一斉にやろうとした点にあります。各大学の判断で選択させ、それに基づいて受験生が選択するというように進めれば潰れませんでした。

 どうせ、文部科学省が全面的に推進しても、殆どのところはオンラインに踏み切りません。つまり、心配するようなことは殆ど起こらないのです。ならば、推進しようとするところが安心して推進する仕組みを早期に構築するべきなのです。早期とはいつでしょうか?それは「一人一台」が整備された段階で、実施可能な方法を明らかに出来るように時期に始めなければなりません。つまり、今でも遅いぐらいなのです。

 それに「全国一斉に同じテーマでオンラインで勉強することが可能になる」ようになったら、文部科学省は悪夢と思えるようなことを財務省は言ってくるのは火を見るより明らかだと思います。

 第二に、やはり「オンライン授業だけで学校へ行ったことにするような乱暴な代替策は現段階で考えて欲しくない」という発言は乱暴です。現在、オンライン授業を推進している人達が学校に行く日が0だという人がいるとは思えません。その比率は多様でしょうが、オンライン授業とリアルな授業のハイブリッドを想定していると思います。オンラインオンリーということを言うのは極論に過ぎると思います。

 では、妥当な比率はどのあたりでしょうか?

 それは現在の高校段階の通信制高校の基準が一つの目安になると思います。なぜなら、「乱暴」でない基準だと文部科学省が判断した基準だからです。