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贖罪

 私が高校教師だったときの私によって子ども達が奈落に落ちた自覚があります。私は授業がうまかった。いわゆる学級経営がうまかった。全ては先輩教師の教えによるものです。でも、それだから闇が深い。そのことを今の私は理解しています。彼らからは、きっと良い先生と思われているだろう。でも、だからこそ、罪の深さを自覚します。彼らに対する贖罪はかなわない。彼らの子ども、孫を幸せにするしかない。地方大学の一教師には過ぎた望みです。でも、それを望みます。だから、研究のための研究に興味はないのです。

 私の論文・本はそれのための手段であり、今書いている本もそうです。つねに、贖罪がかなうことを願っています。