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一人一台

 昨日、ある方とGIGAに関して話し合ったとき、「西川先生は一人一台は必要ない、ではなく、一人一台に積極的に反対なのですね」と言われて、ちょっとびっくりしました。たしかにSNSでの発信では、そう誤解されても仕方がない。

 私は積極的に一人一台に反対します。正確に言えば、一人一台を子どもに強いることに反対です。人数分の端末を用意することに関しては、無駄だと思いますが、容認します。繰り返しますが、一人一台を子どもに強いることに反対です。

 一人一台を成り立たせるために、その設定や充電に現場教員のエネルギーと時間が費やされるし、工業化社会的の同時化の縛りで使用すればネットがダウンします。

 でも、最大の問題は規範の問題です。子どもは教師の目はごまかせることを知っています。ネットという化け物を学校現場は恐れて、ネットを使わないという選択さえします。まったく馬鹿馬鹿しい。ネットにつなげない端末で次世代の社会に生き残れる人材を育成することが出来るでしょうか?

 二十年以上の研究の中で明らかになったこと、『学び合い』実践者だったら自明なことがあります。それは、互いに見える状態にすれば、全員の規範は正されることです。一つの端末を複数で使えば、バカな使い方をする危険性を減じます。クラスをリードする2割が意識すれば、その危険性は0に減じます。

 『学び合い』の実践者に問います。多くの人たちが、立ち歩き・相談を自由にすれば、遊ぶ子どもがいると心配します。それ故に『学び合い』に取り組むことを躊躇します。しかし、『学び合い』で関わることの中で、普段ならば遊ぶ子も遊ばなくなります。

 『学び合い』実践者じゃないかただったら、炎天下の中でグラウンドをランニングする野球部を思い起こして下さい。あれ、全員でやるから、全員ができますよね。一人一人でバラバラにやったら、全員が出来ると思いますか?

 私には自明なことなのですが、工業化社会のコードに縛られていると分からない。