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障害児の本当

 「『学び合い』で「気になる子」のいるクラスがうまくいく!」(https://amzn.to/37dgkq4)に書きましたが、特別支援に関わるキーワードとして「6.5%」という言葉があります。これは文部科学省が平成24年に発表した「通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について」(文部科学省 2012)に基づいています。おそらく、この数値は多くの現場教師の実感と一致するものです。

6.5%というのは通常学級に在籍する「特別支援の必要とする子」です。その他に、現在、特別支援学級や特別支援学校で特別支援を受けている子どもは約1.5%です。つまり、合わせると約8%の子どもが「特別支援を必要な子」なのです。その子は大人になり、日本国民となります。つまり、日本人の約8%は特別支援が必要な子と、その子が成長して大人になった人で占めていることになります。日本の人口は約1億3千万人です。従って、約8%は一千万人です 。この人数は東北地方や中国地方の全人口より多いのです。

明らかに、その一千万人の殆どは、社会では普通に生活しています。

 ちょっと変だと思いませんか?実は、現在の学校教育に障害を持っているだけで、能力的には障害がない子が多いと思っています。

 「「勉強しなさい!」を言わない授業」(https://amzn.to/3lfePjr)書きましたし、その学術データは以下に書きました。

市川寛、久保田善彦、西川純(2007.6):小学校算数科における自由な相互作用と学力向上に関する研究、協同と教育、日本協同教育学会、3、10-20

 これらのデータでは専門家が境界児と認定した子どもが3人のクラスで『学び合い』を実践したところ、2名は算数で満点を連発するようになったのです。残りの1名も7割の点数をとれるようになったのです。本当の境界児だったらそのようなことは起こりません。ということは3名中3名、境界児ではなかったのです。

 このようなことは『学び合い』ではごく普通に起こります。何故でしょう?

 私は小学校3年まで知的障害児だと認定されていたのです。それを告げられた母親がショックを受け、徹底的に私を教えた結果、成績が上がってきたのです。私のような子どものストライクゾーンはもの凄く狭く、そこに入らないとスルーしてしまいます。結果、勉強が分からないのです。ところが、自分に合ったボールを投げてくれるようになれば、知的能力自体に問題は無いので分かるようになるのです。

 情緒障害も同様であり、身体障害も達成したい課題を個別最適化すれば同じです。

 学校教育は罪深いと思っています。同時に、私にとって自明なことを伝えられない自分も罪深い。