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争点

 二つの質問をします。

 デズニーランドでは飲食の持ち込みは禁止です。もし、ある人が持ち込みのお握りを食べていたとします。キャストから飲食の持ち込みは禁止であることを再三注意されたとします。それを挙止し続けた結果、デズニーランドから退場の処置を受けたとします。これに対して、皆さんはどう思いますか?

 私有地の中で、一定のルールを設け、それに反する場合私有地の中から退場させることは合法です。

 次の質問です。

 バイクで学校内を暴走する生徒に辞めることを注意したとします。従わなかったので、バイクを抑え、一時的に取り上げたとします。その結果、その生徒が不登校になり、退学したとします。皆さんはどう思われますか?不登校・退学は残念な結果ですが、学校がそれを取り押さえることは合理的で、合法だと思います。

 私のSNSのタイムラインに高校が茶髪を指導した結果、不登校になり退学した元生徒から訴訟が起こり、最高裁判所が棄却したというニュースが流れていました。概ね否定的なものです。

 この訴訟においての争点は、茶髪指導が公序良俗において合理的か否かの判断だと思います。このあたりは価値観の問題です。みなさんも校内をバイクで暴走する行為だったら「しかたがない」と思うでしょう。この最高裁判事も靴下の色程度だったら「行きすぎだ」と思うかもしれません。

 私がこの裁判の原告側の弁護士だったら、2点を争うと思います。第一に、茶髪を禁止の規定のない高校を探します(まあ、偏差値の高い高校は校則が緩やかですから)。それを列挙し、茶髪禁止は絶対的でないことを示します。そして、その学校が茶髪禁止であることを入学前に知り得ないことを示します。私が確認した限りでは、ネット上には公開していません。だから、入学前に十分に情報を空かさなかったのにもかかわらず、入学後にそれを持ち出している不合理を主張します。ちなみに、だから、デズニーランドでは入り口に注意書きを書いているのです。

 もう一つ、もし、この事例が公立の小学校、中学校だったらどうかを考えましょう。義務教育の学校は基本的に登校、学習において制限をかけることは出来ません。出来るとしたら法定伝染病のような法に基づく場合です。仮に校則で茶髪を禁止したします。その学校の先生が注意するのは勝手ですが、もし、それを理由に勉強時間に別室で指導した場合はアウトだと思います。学習権の侵害です。校則の場合、高校と小中学校を分けて考える必要があると思います。