お問い合わせ  お問い合わせがありましたら、内容を明記し電子メールにてお問い合わせ下さい。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。             

わたしのSNSのタイムラインに教員採用試験受験生の数の低下が流れ、それと質低下の懸念が対になっている。
 ホントかよ、と思います。
 教員の方は、受験の時に必ず「こんな試験、教員とは関係ないじゃん」と舌打ちを打ったと思います。あんな試験で「質のある教員」の選抜が出来るとは思えません。
 教員の質を決めるのは、どんな人を採用するかより、どのように育てるかだと思います。そして、それは文部科学省がやろうとしている研修制度では無く、職員室の教育力が決めるものだと思います。
 学部では生物物理学を学び、大学院では概念研究で論文を書いた頭でっかちな私が、暴走族だらけの学校で新任物理教師として生き残れたのは、良き先輩に可愛がられたからです。
 学部・大学院での教育は研究者としての私のベースになっています。学部指導教官の石坂先生からたたき込まれた生物物理学は、今の研究のベースになっています。複雑な現象でも、主要因だけで記述できる(第0近似)は教育研究で極めて有効です。
 しかし、教師としての私を救ったのは、良き先輩、良き指導教官に出会ったおかげで知り得た、年長者から可愛がられる姿とは何かという経験であり、知識・技術です。
 だから、私の所属する学部コース、大学院領域では、そこを最も大事にしています。年長者に可愛がられる若手、若手に慕われる年長者を育てるための教育をしています。
 それ故に、志望者数低下→質の低下という論は浅薄に思えて仕方が無いのです。