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恩送り

 徳のある方はおられます。長年、お仕えした戸北先生がそのような人です。私が助手時代から、ずっとボスと思っていました。ま、戸北先生は先輩のスタンスでしたが、私はボスと思っていました。

 戸北先生のところには、色々な人が相談に来ます。戸北先生は色々なことをしていました。その内容は分かりませんが、とにかく人が集まるのです。それが大学管理職なれば、もっと増えます。戸北先生からは、その苦労を聞きます。戸北先生は見た目は温和ですが、本当は短気です。それを押し殺して、人の話をじっと聞いて、自分の出来ることをやり続けました。

 上越教育大学の副学長を歴任し、新潟看護大学の副学長になりました。そして、事故でお亡くなりになりました。生涯、人の愚痴を聞いて、守った方です。戸北先生の悪口を聞いたことは一度もありません。戸北先生をたたえる言葉も聞いたことはありません。戸北先生の存在は空気みたいものです。

 恩送りのため、稚拙ながら、仲間を守るためにやりつつけました。若い頃は限定的でしたが、年をとれば上手く立ち回れるようになりました。戸北先生は無欲でしたが、私は、私の仲間を守ろうという欲がありました。

 フェアーですが、戸北先生が絶対やらない戦略をしました。仲間を守るために、事務の人に怒鳴りました。(その方からは「仲間を守るためですよね」と言っていただき、今でも仲良くさせていただいています)そんなこんなで20年過ごしています。不遜ながら申します。戸北先生以上に仲間を守ったという自負があります。

 疲れます。

 研究室の電話が鳴ると、ドキリとします。ゼミ生からのヘルプはありません。集団で解決できますから。そういう集団にしてますから。ゼミ生以外のヘルプなのです。あと、1年一寸の長ならばやります。でも、それ以降はやりません。

 家内との晩酌後の幸せと、電話の後のドキドキを比較して書きます。在職中は、ちゃんとやります