今から40年前の私が大学院だったときの学会の発表を今でも忘れません。その方は1970年代のアメリカの理科教育における大改革の生まれた理由を語ったのです。それまでに教育改革によって生まれたPSSC、CBA、BSCSなどの教材に関して教えてもらっていましたが、何故、それが生まれた背景は教えてもらっていませんでした。
それによれば、ソビエトがスプートニクを打ち上げたことにより、危機意識を持ったアメリカは国防教育法を成立させ、膨大な予算を理科教育学に費やしソビエトに追い越せるような科学者を育てようとしたのです。
教育と国防が結びついたことにビックリしました。
しかし、その発表でもっともビックリしたのはそこではありません。膨大な予算を獲得した理科教育学関係者は実は知っていたのです。スプートニクを打ち上げたのはソビエトの科学者ではなく、ドイツ占領時に捉えたドイツ人科学者なのです。しかし、その事は言わず、危機意識を煽って国防教育法を成立させたのです。
文部科学省や都道府県教育委員会が色々なことを言うでしょう。でも、それを信じては駄目です。どうせ、ぽしゃります。しかし、ちゃんと法を読める人ならば、その言葉を利用して自らが望むものを実現します。