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直球

 約三十年前の講演のことです。その頃は面白おかしく話します。その中に私の本当に言いたいことを忍ばします。

 概ね「面白かった」という感想の聴衆の中で、一人のベテラン教師が手を上げ「つまり、我々や先輩の方々が積み上げてことは意味が無いと言われているのですか?」と言われました。正直、「しまった、見破られた」と思いました。昔から、私の話はイノベーター・アリーアダプターの16%の話です。正確に言えば、アーリーアダプターのイノベータ寄りの人ですから10%の人に対しての話です。ただし、定時制高校で獲得したテクニックを駆使して、分からない人にも満足するような話術があります。

 ところが、マジョリティ・ラガートの人たちの中には、私の話術に惑わされずに、自身の実践との整合性をチェックする人がいます。一度、議論をふっかけられれば、論理的に完全に潰します。ただし、大多数のマジョリティ・ラガートの人たちにとっては、「嫌なやつ」と思われます。が、私のターゲットは10%なので容赦はありません(もちろん、大人の話法で)。

 しかし、集団の中でのマジョリティ・ラガートの人たちの存在意義を理解しているので、論理的に論破している自分を嫌に思います。だから、退職後は10%の人たちだけと関わり合いたいと願います。