西川ゼミは「君臨すれども統治せず」です。この感覚は西川ゼミに入らないと分かりづらいかもしれませんが、お仕えしやすい校長の環境の究極系だと思います。今日も、私抜きで、全部うまくいっています。私は全体的に見ていればいいし、見られていると思われていればいい。
教師になった40年前の私には現状は理解できないでしょう。
暴走族相手に物理の授業を成立しなければならなかった。新卒で。でも、素晴らしい先輩に恵まれた。そのおかげで、半年ぐらいで授業を成立させ、あとは精緻化した。
多くの若手がカリスマ教師の講演会に参加して、カリスマ教師になろうとしています。無理です。畳の上の水練です。私や私と似ているAさん(ゼミ生は誰かを知っています)は地獄にたたき込まれたから、いわゆるカリスマになれた。お笑い芸人の修行の場として最高なのはストリップ小屋の前説です。だ~れも聞く気がない、罵声だらけ。その場で本当の力量が生まれます。カリスマ教師の講演会で聞いて達せません。
しかし、暴走族に物理の授業を成立させられる授業のレベルまでいっても、子どもは救えません。その先を40年間藻掻いた結果が今です。残念ながら、世の多くは40年前の私と同じレベルでぐるぐるしています。
今は、自分の楽しみのために、昔のテクニックを駆使して、数百人の学生さん相手の講義で拍手をもらって悦に浸ります。しかし、そんなのはどうでもいい。私の職業人としての最高傑作は今の西川ゼミです。それも、あと半年。私が考えているのは、オンラインゼミ生集団をどのように形成するかです。これが出来たら、私は私を褒めてあげたい。まあ、方向性は分かっていますが、退職後だから出来ることだと思います。