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魔法使い

 結婚して30年以上、その間、土日の昼は家族で外食して、買い物するのが通例です。私は土日も大学に行って仕事をしていましたが、昼の時間は家族との時間です。

 家内と買い物をすると、何食べたいと言われます。リクエストを言うと、材料を家内は買います。時期的に割高な場合は、再提案を求められます。一致しても、私の考える量よりはかなり抑えめになります。

 晩酌に料理が並ぶと「食べきれるのかな?」と思います。メインディッシュ以外にもいくつもの副菜が並びます。伴食となります。そして、腹が満腹になって、「ごちそうさまです」です。

 つまり、かなりお安く、そして大満足です。魔法使いだと思います。

 家内はかなり賢いお姑の娘で、専業主婦になりました。お姑が家事全般をやっていたので、家事は分からない状態で結婚しました。家内から、主婦として頑張りたいと言うことで、それまでも幼稚園の先生をやめて専業主婦になりました。

 最初は苦労していましたが、正しいモデルであるお姑さんがいたので、速やかに今の段階になりました。まともな食事、まともな家事の家庭でそだったので、それ以外の選択肢はなかった。それから数十年たてば、家内なりの主婦が生まれます。

 今の私には懸念があります。今までは資産形成の時期です。退職後は資産形成の結果を使うモードになります。そうなると、現役時代より「豊か」になってしまうのです。しかし、家内は今まで通りに、つつましやかに生きるでしょう。でも、そうであったら、何のための資産形成か分かりません。そのままで行くと国税にとられてしまう。どうやったら、家内が金を使うようになるか、心配です。

 もう一つは若い人たちです。これからの時代、私のような1馬力は無理でしょう。3号被保険者は廃止され、配偶者控除・手当は廃止されるでしょう。夫婦共稼ぎにならねばならない社会構造になるでしょう。でも、とっくのとうにそういう生き方をしている同僚がいます。だったら、それほど難しくもないかもしれません。

 ただ、「晩酌は何かな?」、「冷蔵庫に何が入っているか分からない」という状態で、一方、家内を守る資産形成を考えるというスタンスは過去なのだと思います。ま、私は逃げ切れましたが。