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違い

 昨日、ゼミ室にフラット行ったら呼び止められ1時間ほど議論しました。その中の一つの会話です。

 以前、ここにもこんなやりとりがゼミ集団とあったことを紹介しています。

私:うち(西川研究室)って、うまくいっているよね?

ゼミ生達:頷く

私:俺って何している?

ゼミ生達:・・・・・・・・

私:何もしていないの?何もしなくてうまくいく?

ゼミ生達:首を振る

私:じゃあ何している?

ゼミ生達:・・・・・・・・

私:何もしていないなら俺っていらない?

ゼミ生達:首を振る

私:つまり私は何かをしているんだよね?何をしている?

ゼミ生達:・・・・・・・・

 

 西川研究室は不思議な研究室です。普通の研究室では指導教員がやっていることをやっていません。『学び合い』では、普通の教師がやっている板書・発問をしていません。それ故に「何もしない、丸投げ」と非難されます。しかし、何もやらなくて上手くいくわけありません。例えば、可視化とか、見取りとかの手立てがあります。それ故、初心者でも上手くいきます(少なくとも、同一教師が一斉指導をしたときよりは)。ところが、西川研究室では『学び合い』の本で書いていることすらもやっていません。ゼミ生にとっては、何やってもニコニコしている、気のいいオッサンです。かつてゼミ生に言われたのは、気のいい親戚のおじさんのスタンスです。気のいい親戚のおじさんが取り立てて何かをするわけでは無いですよね。そのような私ですので、「何している?」という質問に「ただの一人」も応えられません。

 そこで問答やっていることを明かしました。ゼミ生からの森羅万象天地間の質問に対して、各種の学問、統計データ、そして『学び合い』のセオリーで応えます。その中で、「私の生き方」をさらし、『学び合い』のセオリーが「得」であることを理解させているのです。

 昨日の会話の中で、非常勤の中で問答を取り入れているが、なかなか伝わらないゼミ生がそれを相談したのです。以降の会話です。

 

ゼミ生:問答してもなかなか伝わってくれないのです。

私:大部分は分からなくても、2割弱は伝わるはずだよ。その子達に伝わらないとしたら何が原因?

ゼミ生:教師ですか?

私:そう。教師。『学び合い』のセオリーを真に理解していないから。

ゼミ生:いや本当に信じています。でも、伝わらないのです。(補足すると、このゼミ生は休職制度を使って西川研究室に入った人です。つまり、遺失利益は1千数百万円です。当然、それを失っても西川研究室に学びたいと思う人なのですから。信じていることは確かです)

私:まあ、あなただったら信じていると思うよ。でも、私だったら伝わると思わない?

ゼミ生:はい。伝わると思います。

私:私とあなたの違いは何?

ゼミ生:迫力や信念とか。

私:(笑い)そりゃ、そうかもしれないけど、そんな精神論的なものを私が言っても、あなたの救いにはならないよね。

ゼミ生:頷く。

私:原因はあなたがやるべきことをやっていない。そして、その原因は本気で願っていないから。

ゼミ生:・・・・・・・・

私:私はSNSで情報発信し続けているよね。

ゼミ生:頷く。

私:では、そのSNSの第一読者は誰だと思う。誰を思いながら書いていると思う?

ゼミ生:日本中の教師ですか?

私:違う。現ゼミ生だよ。そして、第二読者はふらふら揺らいでいるゼミOB/OGだよ。そして、結果として、『学び合い』を学びたいと思っている全国の人達なんだ。

ゼミ生:(かなりビックリする)以前からSNSの発信は大事だと言っていましたが、そんな意味があったんですね。

私:問答だったら、問われた人及びゼミ生が対象だとゼミ生達が理解している。しかし、究極に厳しい指摘も必要なこともある。そんなときはSNSに書けばいい。それを読み続けているのはゼミ生の中のごく一部だ。その人達は、厳しい指摘を受け入れりかい出来る可能性が高い。これは本や問答では伝えられない部分だよ。

私:私レベルでゼミ室に来て馬鹿話をしている教員っている?

ゼミ生:いません。

私:ゼミ生との会話を楽しみたいことは確かだよ。でも、ゼミ室に行き、そこにいるメンツ、本棚の本を見れば、状態が分かる。そして、問答の時間だと時間の関係で聞けないことをジックリと教えてもらえる。そう、今はそうだよね。

ゼミ生:じゃあ、お昼を一緒に食べるのもそうなんですか?

私:そうだよ。特に、西川ゼミOBで今は同僚教授の人達と食べて、その人達と私の会話を聞かせているのにも意味がある。『学び合い』を理解した人がどうやって仕事や人間関係を解消しているかが学べる場だよ。

私:さて、SNSの発信で私レベルもしくは準じる人が何人いると思う?

ゼミ生:数人だと思います。

私:ゼミ室に来る頻度が私レベルもしくは準じる人は何人いる?

ゼミ生:先生レベルの人はいません。

私:教授達と一緒に昼めしを食べている研究室ってある?

ゼミ生:殆どいません。

私:つまり、「殆どいない」の3乗だよ。これであなたが伝わらなくて、私が伝わる理由が分かった?

ゼミ生:頷く。

私:さて、あなたと私の違いは何から生じるか分かる?

ゼミ生:首を振る。

私:願いの強さだよ。私の願いは強い。だから、家族に迷惑をかけない範囲内で出来ることを何でもやり続けられる。それがあなたの言う「迫力や信念」の実態だ。精神論ではないよ。