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生き方レベル

 最近は「授業レベルの『学び合い』」と「生き方レベルの『学び合い』」を分けて書いています。そして、「授業レベルの『学び合い』」を理解した方々に「生き方レベルの『学び合い』」にシフトすることを勧めています。

 今回は、まとめて書きたいと思います。

 「授業レベルの『学び合い』」と「生き方レベルの『学び合い』」の違いを理解していただきましょう。

 みなさんの好きだった教師を思い出して下さい。その先生のことを思い出すとき、その先生の授業や部活指導や生活指導の場面を思い浮かべると思います。

つまり、その「人」の教師としての側面です。一方、その人の私生活に興味を持ったことありますか。その先生も一歩学校を出れば普通の人です。好きな食べ物もあります。健康のために心がけていることもあります。恋人・伴侶・子どもがいることを知っていますか?その人達とどう付き合っているか知っていますか?その人にも親はいます。そして伴侶がいる場合は、伴侶の親もいます。その人達との付き合い方に興味を思ったことありますか?実家の土地建物・墓をどのように引き継いでいるかに興味を持ったことありますか?

 断言します。私人としての教師の生活に興味を持ったことはないと思います。教師は教師としての機能を期待されているのです。それがどんなに尊敬して、好きな教師であってもです。

 これは『学び合い』も同じです。授業レベルの『学び合い』の場合、どんなに全員達成を求めても、子どもたちの頭がフル回転して、わっしょいわっしょい状態のクラスを形成しても、上記の限界を超えることが出来ません。しかたがありません。授業レベルですから。

 私も授業レベルの『学び合い』でした。しかし変化するきっかけは、アクティブラーニング騒ぎです。私はアクティブラーニングの本を書く時、Khow-HowではなくKhow-Whyを大事にしました。多くの教育関係者が、文部科学省レベルの理解を超えることは出来ませんでした。しかし、その源流を探れば、教育改革実行会議であり、それは社会人基礎力に基づき、それは経済産業界からの人材養成の要望に基づきます。そして、それは脱工業化社会への移行に基づくものです。残念ながら文部科学省はそのあたりが「全く理解できず」(理解している人はいるのですが市場占有者は崩壊するまで何も出来ません)、結果として、「学歴の経済学」(https://amzn.to/4fJzjcO )で示したとおりの悲惨な状況になっています。さらに残念ながら、本質を知っているはずの経済産業省も実効的な策を出していません。

 このような状況の中で、失業や精神疾患として潰れる子どもを救うために、「授業レベルの『学び合い』」は非常に有効です。さらに自由進度学習の本(https://amzn.to/4j5ebRi )で紹介した異学年学習によって地域コミュニティを再生させれば、失業や精神疾患を防ぐことは強力です。

 ここまでの境地に達すると、次が見えてきます。授業レベルの『学び合い』では子ども達の幸せを保証しきれないという現実です。

 え!?と思われるかも知れません。

 ドラッカーの述べるように、最先端を走るものしか、現状の限界が見えます。それ故、改善策が見えるのです。

 『学び合い』は1対多に関しては強力な理論であり、実践論です。だから授業はもちろん、上司として部下を動かすときも有効です(https://amzn.to/40lbJ1D )しかし、1対1もしくは1対数人レベルには適応できないのです。

 分かりやすく説明します。

 皆さんの幸せは、対伴侶、対子ども、対親戚、対上司に依存する部分が大きいです。幸せの比重としては、むしろその方が大きい。

 本来、その教育は家庭や職場が担うべきですが、その教育力が低下しています。それは、前者に関しては共稼ぎ家庭による余裕の低下(悪いと言っていません)、後者は経済状況の悪化による終身雇用制の崩壊によるものです。

 だから、教師は学校教育で保証しないと全ての子どもを救えないのです。

 生き方レベルの『学び合い』になれば、子ども達は貪欲に教師に食らいついてきます。子ども達は、教師の私生活を知りたがります。ただし、それは教師が私生活が幸せである限りです。例えば、夜回り先生の教え子は絶対に自分は先生のようになり対とは思いません。

 では、どうなるか?動画をご覧下さい(https://www.youtube.com/@TheNishikawalab )。面白いほどゼミ生の質問は「西川先生は・・・」で始まるのです。

 もちろん、子ども達のありとあらゆる質問に、間髪入れず応えられるのは、教材研究のレベルとは別次元の情報収集と思索と対話が必要です。その手がかりは書きました(https://amzn.to/404TXOJ https://amzn.to/3DUMv12 )、そして実現する方法としては単元『学び合い』(https://amzn.to/4j5ebRi )がリアルです。

 では、このレベルに達すとどうなるか?

 別次元の子ども集団になりますよ。

 分かる人だけ分かるけど、その人には分かる表現。

 凄くお仕えしやすい校長の職員室になるです。

 この状態の校長はどう見えましたか?

 おそらく、「な~んもやっていない」と見えたと思います。でも、何かやっているからこうなっていると感じていたし、校長を守ろうとも思ったはずです。

 以上、生き方レベルの『学び合い』の第一弾です。

 次回は資産形成です。