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初級、中級、上級

 『学び合い』の実践と理論はものすごく深いです。だから、初級、中級、上級が存在します。初級とは、例えば最低限、最初の5冊(https://www.jun24kawa.com/entry/2020/03/07/090655 )を読み、その他の本を読みながら、本の通りに数年以上実践している方です。本の通りにやれば、本の通りの結果を出せます。『学び合い』は膨大な実践データ学術データに基づくものなので、再現性が極めて高い。上手くいかない場合は、100%は本の通りにやっていないからです。その原因は、ほぼ100%は信じ切れない心の弱さです。いいのです。経営学の知見にあるとおり、理屈で納得できる人は少数です。ホモサピエンスは周りの人と同じことをやることによって生き残った種ですから。その方は、崩壊後に周りが変わることによって変わることが出来ます。逆に言えば、信じられる人も確実にいることは確かです。それが全国的な広がりを支えています。
 初級段階に至った方の中には二つの道があります。一つは『学び合い』の実践論を深め、そのテクニックを精緻にされる方です。グレードアップした成果を期待できます。ただし、その方向性に進むと高い能力が必要になってしまうのです。その結果、二つの問題が生じます。第一に、それを全ての人がまねられないという問題です。一方、初級段階のことならば、本の通りにやれば誰でも出来ます。事実、私のゼミに入って2ヶ月程度の学部2年生(教育実習前)の学生でも問題なく出来ます。第二の問題は、労力がかかるのです。その結果、そのことを実践できる人の場合であっても、家庭に費やすべき時間が削られます。
 初級段階に至った方のもう一つの道は、子どもたち、そして、自分が生きる社会はどのようになっていくか?ということを考え、それと『学び合い』のテクニックと関連して考える方です。これが深まると、テクニックが不必要になります。その人の普段の言動、表情で何が大事か、何をすべきかが子どもに伝わります。このレベルになると、教室に立っていれば、いや、教室にいなくても上手くいくようになります。そんなバカなと思うからもしれませんね。でも、皆さんの中にも経験した方は少なくないですよ。
 教師経験が10年以上の方だったら、校長が替わると学校ががらりと変わることは知っておられると思います。では、お仕えしたかった校長、もしくは仕事がやりやすかった校長を思い出してください。何をしていましたか?改めて問われると、答えられないと思います。いわゆる、従来指導型での名人教師と言われる教師のやっていることを校長がしたら、学校がガタガタになるか、何も考えずに校長に従って嬉々としている学校になります。このあたりはリッカートの「集団参画型」を調べると分かります。『学び合い』の組織論はそこに行き着くのです。この段階に至れば、実践を精緻にすることに意義を見いだせなくなります。中級です。
 ここまでの段階は授業レベルです。拡大して、学年レベル、学校レベルに至るかもしれませんが授業レベルなのです。しかし、子どもの人生は学校を卒業してから半世紀以上あります。そのレベルの視野に立たなければ、クラスの中のリードする子どもを完全に掌握することは不可能です。それでは、考えられる最高度に達し得ない。最高度とは何か、授業者が感激して、感謝して、涙を流すレベルなのです。これが上級です。その結果として、卒業後も集団を維持しようとするコア集団が生まれ、それが維持されます。このレベルとなると授業の話は全く関係なくなります。仮に、学校段階の子どもとの関係で言えば、子どもたちは授業レベルのことを教師に聞きません。そんなことは仲間同士で解決できます。彼らが教師に求めるのは、「幸せになるにはどうしたらいいか?」なのです。上級です。
 その姿を見たければ、ご覧下さい(https://www.youtube.com/@TheNishikawalab)。極端な例ですが、幸せそうにしている私が何故幸せなのかを知りたくて、還暦過ぎた指導教員のパンツの色を聞いたのです。ドン引きしましたが、最近、教え子のクラスで同じ現象があったことを知り、大爆笑をしました。
 このレベルに達するためには、自身の幸せを深く考え、実行し、結果を出す必要があります。
 具体的には、家庭(もしくは永続的な経済的にも心情的にも結ばれたパートナー)を持ち、経済的自由を確立する必要があります。これには時間がかかります。いつからでも改善することは可能ですが、早ければ早いほうがいいに決まっています。
 来年初頭に新刊書を出します。主なる目的は、若い教師がとりあえず生き残るためのノウハウを書いた本です。しかし、その中には早い段階から上級に至る過程を紹介しています。