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補足

 今日も家内と小旅行とランチをして、今は晩酌を終えました。

 よせば良いのに、昨日のメモの補足をしたくなりました。何故なら、私のメモは大学人以外にはわかりにくいなと思ったからです。

 最初に申しますが、私個人は大学全体の5%強の影響力がありましたが、私がいなくなったら大学が潰れるかと言えば、潰れません。国立大学が潰れる(多くは合併)か否かは、大学の実績にほぼ無関係です。結局、高等教育に対しての予算配分によって決まります。だから、いくら実践をあげても、全体的な枠組みで潰れる大学はありますし、逆に実績を上げていなくても残る大学があります。

 では、私が何故、理不尽と思うかを説明します。

 私が山崎豊子の「白い巨塔」を読んだとき、最初の部分で教授と助教授が天と地ほどの違いがあることが書かれています。正直分かりませんでした。「助」が付くか付かないか程度のものだと思っていました。大学生、大学院生時代も分かりません。私にとっては「先生」なのですから。しかし、大学に就職して、両者の違いが分かりました。助教授(現准教授)は教授から評価されない限り、昇任できないのです。ここのあたりは、難しいので今回は割愛します。今回は経済的な面を説明したいと思います。

 人事を単純化するために、以降では、教授、准教授、助手に単純化します。講師はいますが、今は少なくなっています。

 給料は、教授は校長、准教授は教諭、助手は常勤的な非常勤と考えれば良いでしょう。ただし、准教授も助手も上限があり、それに近づくと殆ど昇級しなくなります。だから、教授が校長並みの給料になるのは教授昇任後、7,8年後です。

 私が教授に昇任したのは42歳で、最年少記録です。それまでの平均は47,8ぐらいでした。その後学内貢献を評価した学長から、毎年、特別昇給をいただいたので五十代前半で昇級表最高額を得ました。それで十年以上過ごしたので、今の年金があります。

 さて、今の教授昇任の平均はいくらぐらいでしょうか五十代後半です(下手すると60歳代)。なんでそうなったかを説明します。

 どの組織も年齢バランスを考えます。単純化します。60歳の教授、45歳の准教授、30歳の助手がいたとします。そして定年が65歳だとします。45歳の准教授は5年後の50歳で教授になれることを予想し、30歳の助手(つまり常勤的非常勤レベルの給与)の人は35歳で准教授になることを予想します。

 さて、私がいなくなると入学金、学費、宿舎費で約5%の減少が生じます。さらに文部科学省の査定による運営費交付金の減額を考えれば約1割の予算が減ります。さて、減額分はどうするのでしょうか?それは教授が定年したとき、穴埋めをせず、その教授もしくは他の人を非常勤で補填するのです。結果として、准教授、助手の承認はありません。約1割の予算減の影響はどれほどの人生に影響するでしょうか?さらに言えば、50歳代半ばには昇級ストップがかかります。つまり、その年齢以降に教授になってもメリットが全くないのです。

 准教授、助手の昇任が遅れれば、生涯年収の減少は莫大です。

 なお、教師側のことを書きましたが、事務職はもっと深刻だと思います。学長は教員のしわ寄せを事務職に負わせるでしょうから。私の知っている事例では、学内改革に莫大な貢献をした課長レベルの人が、普通だったら退職後に常勤的非常勤になれるのに、非常勤レベルになってしまったのです。

 長々と書きましたが、こんなこと書いて良いのか?と思われた方もおられたでしょう。大丈夫です。だって、私が書いたことは全部事実ですから。そして、感情レベルでも、教授レベルの人は我関せず、准教授レベルの人は仕組みを分かっていない。まあ分かるとしたら事務職の課長レベルでしょうね。でも、その人たちからは拍手をいただけると思います。

 よく、人事は「ひとごと」と言われます。しかし、若い人と直接向き合う年長者にとっては自分事と考えることが身のためだと思っています。だから、私に係わった人は、速やかに教授にするために出来ることを全てして、そして教授にしました。教授にすれば、その人が自分で実年を守れることが出来るから。そして、生涯年収に関して数千万円の貢献をしました。それを徹底したから、私は後ろから打たれることを全く心配しないで20年間以上コース長を務めました。

 が、そうでない管理職は少なくないですね。