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幸せ

 中高のレベルから、「西川はいいよな。結婚したいと思った瞬間に結婚できるから」と複数の人から言われました。でも、昔から結婚したいという願望はありませんでした。わがままな私は、そのために自分の欲望を抑える意味を見いだせませんでした。

 30歳のある日です。私は急性アルコール肝障害になりました。しょうがありません、若い頃から日本酒で1升から2升を毎日飲んでいたのですから。でも、毎日爽やかに起きていたのです。私の血統がそういう血統です。

 大病院に入院して毎日同室の人が死にます。その中で、はじめて、人生は有限だと自覚しました。そして、自分の人生はいかにあるべきかを考え始めたのです。そのなかでも、同室の人が毎日死にます。結局、おちついたのは、子どもを持ちたい、家庭を持ちたいと思うようになりました。そのためには、伴侶が必要です。ただ、その伴侶とは美しいとか、目立つというレベルではなく、我が子の母親として尊敬できる人であると考えました。

 退院後、色々な人に頭を下げ、紹介してもらいました。でも、尊敬できる人、かつ、私を拾ってくれる人、という人はなかなかいませんでした。私の同級生からは「西川はいいよな。結婚したいと思った瞬間に結婚できるから」とはほど遠く、2年間かけて妻に出会いました。

 私はゼミ生の中で、不安に思うのは、相手が密からなさそうな日とではありません。その人は、もともと危機感を持って行動している人です。怖いのは、相手が見つかりそうな人です。その人は、自分はそうだと思って、行動を先送りしたり、決定を遅らせます。結果として、自分が追い詰められたとき、自分の賞味期限がつきていることを知るのです。

追伸 独身男性の死因は、不潔です。掃除が出来て、炊事が出来る男性は独身でも死にません。でも、安心を捨て、自由を選ばなければなりません。私は家族と過ごすことのために自由を捨てることのメリットをおおいに享受しています。