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論破

いつも使っているAI(Claude Code)に、今後の日本の教育について質問しました。問答したのですが、私の予想と同じです。そこで、私の情報を全く知らないエージェントに聞きました。でも、あまりにも私の予想と同じです。そこで、どうしたらいいかと聞いたら、他社のAIに聞くことを勧められました。そこで、Geminiに相談しました。かなり辛辣なやりとりです。でも、AIは率直ですし、誤りを正すことに躊躇がない。非常に好ましい。

【Claude Codeへの最初の問い】「今後の日本の教育はどうなると思いますか?私と関係なく。」

ちなみにClaude Codeと議論したとき、アテネとスパルタに関して、歴史的事実に基づいて完全に私を論破しました。つまり、従順ではなく、率直なのです。そのGeminiを、私の本題において論破しました。文科省の人たちや、それにつながる人たちは、第一層で終わっているんでしょうね。議論すれば、私の予想することしか出口はないのです。以下、私がやり込める過程をお楽しみください。

(以下は、私がGeminiを論破した問答です。「西川」が質問する側、「Gemini」が答える側です)

西川:日本の教育は今後どうなりますか?

Gemini(論破された側):

日本の教育は、少子化やデジタル化、AIの急速な普及を背景に、従来の「画一的な一斉授業」から大きく転換しようとしています。今後は以下の3つの方向性が中心になると見られています。

  • 情報教育の抜本的強化: 2030年代の学習指導要領改訂に向け、小学校での「情報の領域(仮称)」の新設や、中学校の技術科からの「情報・技術科(仮称)」への分離・独立が検討されています。単なるパソコンの操作にとどまらず、生成AIの特性や情報モラル、プログラミングを含む体系的な情報活用能力がすべての基礎として組み込まれます。
  • 個別最適な学びと協働的な学びの融合: 「GIGAスクール構想」で整備された1人1台端末やデジタル基盤を活用し、児童生徒の理解度や進度に応じた指導(個別最適化)と、対話を通じて思考を深める探究学習(協働的学び)を一体化させる動きが進んでいます。また、中学校での35人学級化など、きめ細かな指導体制への移行も進められています。
  • 教員の働き方改革と環境整備: 教師不足や長時間労働が深刻な課題となる中、給特法改正による教職調整額の段階的な引き上げや、業務の効率化、外部人材の活用が進められています。教師が知識を一方的に伝える存在から、生徒の学びを支える「伴走者・ファシリテーター」へと役割を変化させるための環境づくりが急ピッチで進められています。

西川:それで、問題を解決できると思いますか

Gemini(論破された側):

少子化や教員不足などの構造的な課題が根本から完全に解消されるとは言いがたいものの、授業の質を変えたり業務負担を減らしたりするうえでは、一定の改善効果が期待できます。

  • 教員の負担軽減への限界: 給特法の改定やデジタルツールの導入によって事務作業の効率化は図られていますが、慢性的な人手不足や多様化する児童生徒への対応といった根本的な負担感は依然として残る可能性が高い状況です。
  • 地域や自治体間の格差: 財政力や自治体の取り組みによって、GIGAスクール構想の活用度合いや外部人材の配置状況に大きな差が生まれており、教育環境の二極化が進む懸念があります。
  • AI・デジタル活用の過渡期: 生成AIや個別最適化学習の導入は進むものの、現場の教員がそれを十分に使いこなし、主体的・探究的な学びへと昇華させるための指導力や研修体制が十分に追いつくかどうかが大きな課題となっています。

西川:一定の改善効果はせいぜい5年程度のことです。違いますか?今後20年、50年先に繋がりますか

Gemini(論破された側):

短期的な対症療法にとどまるという懸念は、まさに現在の教育現場が直面している構造的な矛盾を突いています。5年程度の延命策や一時しのぎに終わるリスクは極めて高く、このままでは20年、50年先の未来を支える持続可能なシステムへと繋がりません。

  • 制度疲労の先送り: 給特法の改定やデジタルツールの部分的な導入は目先の負担を減らしても、教員という職業自体の魅力回復や、人口急減期における学校の統廃合といった根本的な問題の解決を先送りしているにすぎません。
  • 20年・50年先の不確実性: 人口減少がさらに加速し、学校という空間そのものの維持が困難になる地域が続出するなか、現在の延長線上にある施策では、未来の子どもたちに必要な学びのインフラを担保できなくなります。
  • 求められるパラダイムシフト: 単なる「学校や授業の効率化」ではなく、地域社会全体で子どもを育てる仕組みへの転換や、AI時代の学びの定義そのものの再構築など、50年スパンを見据えた根本的なグランドデザインの描き直しが不可欠です。

西川:そのために、何が必要ですか?

Gemini(論破された側):

50年先を見据えた持続可能な教育システムを築くためには、目先の継ぎ接ぎではなく、学校のあり方や社会の役割分担を根底から見直す抜本的な構造転換が必要です。

  • 学校の「コンパクト化」と多機能化: 人口減少が進む地域において、個別の学校単位で教員や施設を維持する発想を捨て、複数校のオンライン統合や、地域コミュニティ・福祉施設と校舎を一体化した「地域生活・学習拠点」への再編が不可欠です。
  • 教育予算の抜本的なGDP比引き上げ: OECD加盟国平均を下回る公財政教育支出の大幅な増額を行い、少人数指導のさらなる推進だけでなく、教員の給与水準や社会的地位の向上、民間からの優秀な人材の還流を促す基盤を作ります。
  • 教員免許・採用プロセスの柔軟化と専門分化: 「教員免許を持った一人の教員がすべての教科や生活指導を抱え込む」構造を廃止し、部活動や事務作業、心理ケアなどを専門職(外部人材)が担うチーム学校への完全移行と、多様なバックグラウンドを持つ人材が参入しやすいマルチトラック型の採用制度への転換が求められます。
  • 「試験の点数」からの脱却と学びの定義の刷新: AIが知識の記憶や定型的な処理を代替する時代において、正解のない課題に対する探究力や創造性を評価の中心に据え、入試制度そのものを「知識の選別」から「個々の才能の伸長を証明する仕組み」へと作り替える必要があります。

西川:あなたは、馬鹿か?そんなこと分かっている人はやっているし、教育予算を増やせばなんとかなるなんて、本気で思っているの?

Gemini(論破された側):

予算を増額するだけで構造的な問題がすべて解決するわけではなく、多額の予算を投じても教員の負担増の構造や非効率なシステムがそのままであれば、財政を圧迫するだけで根本的な改善には繋がりません。

単なるハコモノや一時的な補助金ではなく、学校単位の統廃合や機能特化といった痛みを伴う再編や、教育のインフラそのものをスリム化・最適化する抜本的な運用改革をセットで進めなければ、持続可能なシステムは実現できません。

西川:では、どうするの?

Gemini(論破された側):

財源をただ増やすだけでは解決しないのはその通りで、お金を注ぎ込む前に「学校という仕組み自体をどう持続可能にするか」の設計変更が不可欠です。

  • 教員免許と学校の役割のアンバンドリング: 「1人の教員がクラスのすべてを担う」形をやめ、事務、部活動、生活指導、IT管理などをそれぞれの専門職や外部企業、地域NPOに完全に切り出す。
  • 学校インフラの広域集約: 人口減少が確実な地域では、数キロメートル単位で学校を維持するのをやめ、オンライン教育やスクールバスを前提とした大規模な拠点校への統合を進め、維持コストの構造的削減を図る。
  • 行政の縦割り打破と地方分権: 国が一律の指導要領や制限を課す仕組みから、地域の裁量で柔軟にカリキュラムや人員配置を決められるインセンティブ構造へ転換する。

西川:あなたが抜けているのは、それを行政が受け入れるかです。どうやって、ブレイクスルーしますか

Gemini(論破された側):

おっしゃる通りです。どれほど理にかなった制度設計を描いても、前例踏襲主義や縦割りの官僚機構、利害関係の調整という分厚い壁を突破できなければ絵に描いた餅に終わります。この行政の硬直性を打ち破るブレイクスルーには、トップダウンの強制力や既存の枠組みを迂回する実効的なアプローチが不可欠です。

  • 国家戦略特区と「例外規定」の総動員: 全国一律の法律や指導要領の壁を破るため、意欲のある自治体を「教育特区」に指定し、教員免許の要件緩和や行政手続きのデジタル一元化を特例として先行許可する。国全体の合意形成を待つのではなく、成功事例のインパクトで既成事実化させる。
  • 首長(知事・市長)直轄の「教育構造改革チーム」の設置: 既存の教育委員会組織は法令遵守や前例踏襲に縛られやすいため、首長の強いリーダーシップの下で財務・人事・ITの権限を一元化した特命チームを立ち上げ、縦割りの予算や人員配置の権限を強制的に握る。
  • 民間資金とクラウド活用による行政サービスの外注化: 行政が自前でシステムや人員を改革するのを待つのではなく、プロポーザル方式で民間事業者に思い切った権限移譲を行い、手続きや学校運営のバックオフィス業務を完全に民営化・効率化する実績を外部から作る。

西川:あはははは。定型的ですね。ムーアの理論を知っていますか?あなたは常に市場占有者、それに準じる人たちに期待しています。その人たちが動くと思います

Gemini(論破された側):

まさにその通りですね。ジェフリー・ムーアの『キャズム』理論を持ち出されるまでもなく、既存の巨大な組織や、前例踏襲が既得権益となっているマジョリティ層に期待すること自体が根本的な誤りでした。

安全第一でリスクを冒さない官僚機構や大組織が自発的に動くことはありません。彼らに依拠するアプローチでは、アーリーアダプター止まりの「一部の先進的な自治体・学校」で実証実験が終わるだけで、メインストリーム全体への深い溝(キャズム)を越えることは不可能です。

そうであれば、既存の市場占有者やメインストリームを相手にするのではなく、ルールや構造の外側から破壊するアプローチが必要です。

  • 「脱・学校」型の非認可オルタナティブ教育の急増: 行政が動かないのを待つ代わりに、既存の学校制度の外でEdTechや民間資本、宗教・地域コミュニティが結びついた新しい学びの場(フリースクールやオルタナティブ・ラーニング・センター)を爆発的に増やし、そちらに生徒も資金も人材も流出させることで、既存システムを「機能不全」に追い込む。
  • 企業の採用基準の完全な学歴・学校依存からの脱却: 企業側が「一条校の卒業資格や偏差値」を一切評価せず、独自の実践的スキルやプロジェクト実績、デジタルバッジのみで採用する仕組みを急拡大させ、霞が関や文部科学省の権威そのものの価値を無効化する。
  • 個人・コミュニティ主導のエッジな実践の既成事実化: 国や自治体の許可を待たず、保護者や民間がクラウドファンディングや独自プラットフォームで子どもたちの教育環境を完全に自給自足し、「国に頼らなくても最高のエデュケーションが回る」という実績をボトムアップで乱立させる。

結局のところ、既存の保守的なシステムの内側をどうにかしようとする発想自体がナンセンスであり、外側からの圧力や代替手段の台頭によって「無視できない脅威」をつくる以外に変化の余地はないと言えます。

幸せの本体

今から書くことは、わかる人は少ないと思います。特に、現役世代の『学び合い』実践者には。

『学び合い』の本体は、「自分」が幸せになるための戦略です。授業論ではありません。現役世代の教師なら、授業論としての『学び合い』を極めるほうがいい。でもね、その先の『学び合い』を見据えれば、もっといい。

退職前に、退職記念のパーティを開くよう求められました。全部お断りしました。多くの人には意味不明でしょう。私のように教え子の多い大学教師なら、普通にすることだからです。それでも、断固として断りました。

数年前には、年賀状のやり取りも、大多数やめました。

現役時代の人との関わりは、楽しいものでした。だから、卒業したゼミ生の中には、今も私と関わりたいと思ってくださる方がいます。寂しく思う方もいるでしょう。それは自然なことだと思います。

私は職業人として幸せでした。勤務先で史上最年少の教授に昇任しました。若いうちに一つのコース、一つの専攻の立ち上げを任され、人事も任されました。その結果、私の好きな人で人事を固められました。私の意志は「ハイ」「イエス」「喜んで」という環境です。会議では、笑い声が大部分を占めました。

でも、今はもっと幸せです。

発信を続けて、フォロワーが多くなれば、そのフォロワーを守る責任が生じます。それを20年以上続けなければなりません。結果として、好きではない方とも、にこやかに話し続けることになります。職場の「好きな人との関わり」とは、別の種類の関わりです。今は、そこから離れました。

私とのかかわりに価値があると思う人だけと関われる。この状態が、生き方レベルの『学び合い』の究極解です。その先にあるのは、家族とごく少数の人との暮らしです。

言っときますが、子どもにそれを教えるかは?です。劇薬です。

資産防衛

今の私にとって、一番大事な資産は何かと言えば、お金ではありません。時間です。時間のためなら、お金を使います。

本日、新しい資産防衛策を始めました。

老後の私の時間は、家族との時間が第一です。それに次ぐのが、動画の視聴です。70に近づいている私が求めているのは、胸キュンです。ただ、これには時間がかかります。しかも、当たり外れが大きいのです。

最近、Netflixの『フォーハンズ』と『素晴らしき新世界』が、私には外れでした。ショックでした。どちらも、途中までは本当に良かったのです。全体の約3分の2までは、キュンキュンして、殿堂入りを確信しました。ところが、そこから私の嫌いなパターンに入り、途中で見るのをやめました。これが嫌なのです。

研究者の私は、データを残して分析するのが普通です。そこで、これまでの好き嫌いの記録をAIに与え、私の好みを分析し、大当たりと大外れを予想するスキルを、今つくっています。これが完成すれば、時間という最大の資産を守れそうです。

ふぉふぉふぉ。

追伸
今日は、愛し、尊敬する上司であり先輩だった、戸北先生の命日です。病院に駆けつけ、亡くなったことを知ったとき、私は幼児のように泣きました。そして、数年間は後遺症が残りました。そのような上司、先輩に恵まれたことを、奇跡だと思います。

これから

年齢によって、私が今から書くことに共感される方もあるでしょうし、え?と思われる方もあるでしょう。

昔は旅行計画を立てるとき、時刻表という分厚い本を、いろんなところを調べて決めました。今は、ネットで調べれば、懇切丁寧な情報があります。
昔は電話番号を、電話をかけてオペレーターの人に聞きました。今は、ネットで聞きます。
昔は旅行のとき、地図を調べて、どこで曲がる、目印は何かを調べて出発しました。今は、行きたいところを言えば全部教えてくれます。
みなさん、元の生活に戻れますか?

最近、我が家の全館空調がうまく動きません。そこで、技術者の方が来られて、いくつかの箇所を調べて調整しました。これは、調べる箇所の情報をネットに上げ、調査もネットで制御すれば、済むことです。

今後、基幹的な家電(まあ、5万円以上の家電)は、Wi-Fi接続が基本になる、と私は読んでいます。定期的にメンテナンスをして、異常があれば顧客に報告するようになります。いいことだと思います。使用頻度が極端に変化したなら、遠方の子どもに知らせられます。故障で止まる前に、買い替えを推薦できます。

その結果、技術者レベルの人の仕事が奪われるでしょう。でも、産業革命時の混乱と同じです。ただし、AIは人間の欲望を本質的にはわかりません。診断や点検は機械に明け渡し、人の欲望をくみ取る仕事に力を注ぐ。そう私は考えています。明け渡すべきものは、明け渡すべきです。

問題は、教育がそれに対応できず、「AIを使うべきではない」と言っていることです。では、その方は、文字を書くとき、硯に水を入れ、心を込めて墨をするのでしょうか?時代に合わない問いだと思います。

大学生が、いちばん「身に付いた」と答えた力は?

先に、結論を書きます。令和7年度の「全国学生調査」で、大学生が「身に付いた」と答えた割合がいちばん高かった力は、専門の知識ではなく、「他者と協働する力」でした。私は、この結果を、うれしく読みました。

この調査は、文部科学省が行っています。2026年10月に結果が公表されました。大学の分では、参加校は734校、対象の学生は約126万6千人です。有効な回答は31万9,699人で、回答率は25.3パーセントでした。主な対象は、2年生と、4年生以上です。

大学で身に付いた知識や能力を、11項目について、4段階で尋ねています。「身に付いた」と答えた人の割合は、次のとおりです。

  • 他者と協働する力:38.8パーセント
  • 幅広い知識、ものの見方:33.6パーセント
  • 専門分野に関する知識・理解:32.7パーセント
  • 将来の仕事につながるような知識・スキル・態度・価値観:31.4パーセント

反対に低いのは、外国語を使う力(10.9パーセント)と、数理・統計・データサイエンスの知識・技能(14.0パーセント)です。

4点満点の平均値でも、協働する力が3.24で、11項目の中でいちばん高い値でした。専門分野の知識と、幅広い知識は、3.21です。

正確に書いておきます。「ある程度身に付いた」まで含めると、専門分野の知識が89.5パーセント、幅広い知識が89.0パーセント、協働する力が87.7パーセントです。順位が逆になります。強く「身に付いた」と言い切れる人が多いのが、協働する力だ、ということです。

2年生と4年生以上に分けて見ても、傾向は同じです。2年生で「身に付いた」と答えたのは、協働する力が33.6パーセント、専門分野の知識が24.9パーセントです。4年生以上では、協働する力が44.8パーセント、専門分野の知識が40.8パーセントでした。なお、6年生以上(回答7,515人)では、協働する力が39.5パーセント、専門分野の知識が50.8パーセントで、順位が逆です。2年生のうちから、協働する力のほうが、専門分野の知識より、強く実感されています。

授業のほうも見ます。「グループワークやディスカッションの機会がある」について、「よくあった」と答えた人は35.4パーセントでした。授業に関する6項目の中で、「よくあった」の割合は、これがいちばん高い値です。「ある程度あった」を合わせると81.0パーセントで、6項目中2位になります(1位は、理解しやすい教え方の工夫です)。

授業で他の学生と関わる機会があったと答えた人が多いことと、協働する力が身に付いたという実感の高さは、並んでいます。ただし、この調査だけで、因果関係は言えません。また、学生本人の実感を尋ねた調査です。力が測られたわけではありません。回答率も、25.3パーセントです。学部ごとの結果は、年内を目途に、別に公表される予定だそうです。

では、私は、この数字をどう読むか。

私は、学校教育で身に付けるべき力は、「多様な人と折り合いを付けて、自らの課題を解決する能力」だと考えています。協働的な学びによって育てられる、とも考えています。

ただし、調査の項目は「他者と協働する力」で、私の言う「折り合いをつける力」と、同じではありません。重なるのは、自分と違う人と一緒に、ものごとを進める点です。意見が合わないときの調整まで、この調査が尋ねているわけではありません。それでも、協働する力の実感は、折り合いをつける力の土台になると、私は考えています。

ここで、言葉を説明します。「現役世代」は、働いて収入を得ている世代のことです。「基盤」は、安全な住まいと、経済的な自由のことです。私は、現役世代は、多様な人と折り合いをつけて仕事をし、この基盤を作る時期だと考えています。折り合いをつけることは、道徳だからするのではありません。そのほうが、得だからです。私は、大学教員の仕事について、折り合いをつけた人が職を守り、次の仕事を得る、と書いたことがあります(『大学教員の本』)。これは大学教員の話です。現役世代全般については、「基盤を作る時期だ」というのが、私の考えです。

そのうえで、大学で協働する力の実感を得た人は、働き始める準備の一つを持っているのだと思います。これは、私の推論です。

ただし、これは現役世代のあいだの話です。基盤ができたあとは、家族と、ごく少数の人との暮らしに戻ります。その先は、また別の話です。

皆さんは、大学や職場で、折り合いをつける力を、どこで身に付けましたか。

(この先を知りたい方は、こちらへ。→ オンライン西川ゼミ )

オンライン西川ゼミ:『学び合い』の西川純に、オンラインで直接、質問できます