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2010-10-16

[]不安 22:25 不安 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 不安 - 西川純のメモ 不安 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 自分が本当の『学び合い』をやっているのか?と不安になっている方がいるかもしれません。でも、そんなことどうでもいい。大事なのは、一人も見捨てない教育が出来ているか?と問いかけてください。その願いが『学び合い』を生み出しているのですから。

[]誠意 22:17 誠意 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 誠意 - 西川純のメモ 誠意 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私が息子を本気で叱ること。

○挨拶をちゃんとしなかったとき

○いい加減にやっているとき(出来ないことで怒ったことはありません)。

○上記と同じですが、とりあえずのごまかしで、先延ばしにしているとき。

 だから、見ず知らずの人からのメールも、速やかに返信します。そして、私の時間内で可能な限り、ちゃんと返信しています。

 が、世の中には、それが出来ない人は少なくない。もちろん、息子と違って、本気で叱りませんが。

追伸 この手のことを書くと、「私ではないでしょうか?」とメールが来ます。大丈夫、そのようなことを気づく人は、上記の人ではありません。 

[]喧嘩の仕方2 19:28 喧嘩の仕方2 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 喧嘩の仕方2 - 西川純のメモ 喧嘩の仕方2 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 下のことに関連して。

 私は学生さんが恐ろしいと思います。教員は学習者に対する権力は、本当は限定的なのです。少なくとも法的に議論すれば、かなり危うい。それでいながら、求められるものは多い。私は規則で定められたものは求めますが、それ以外のことに関しては、それを拒否する権利があることを理解しています。それを円滑にするために、私の研究室を出ること、また、私の授業を履修しない権利を学生さんに持たせたいと願います。(研究室を出ることを拒否したり、授業を必修化することを求める人の気持ちが分かりません。私はそれは恐ろしいことだと思います)。

 私は自分より職階の低い人、若い人が恐ろしい。今は若く、職階は低くても、5年後、10年後には同等になる人は少なくない、そして、5年後、10年後は私は愚かになります。その時に攻撃の対象になるのではなく、生存を許される存在でありたい。

 私は『学び合い』は最善だと信じています。が、どんなときでも『学び合い』を強いません。そうすれば、反発が多くなることを知っています。無理に強いても、『学び合い』をやっているふりをされ、その失敗を全て『学び合い』のせいにするでしょう。私が求めるのは、法の定めていることです。つまり、一人も見捨てずに指導要領で定められている最低限の学力保証と、必要な出席日数です。心の中では、それを実現できるのは『学び合い』だけだと思っていますが・・・・

追伸 上記を学べたのは、私の初任校が最底辺の学校で、暴走族に物理を教えた経験に基づくものです。また、二十年前に助手の私に対して様々な言動をした人たちの、その後の変化をみていたからです。今、10年以上教師をしていれば、このことの意味はお分かりですよね。

[]喧嘩の仕方 19:13 喧嘩の仕方 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 喧嘩の仕方 - 西川純のメモ 喧嘩の仕方 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 以下では『学び合い』が成り立っていない場合、つまり、現状の我々の置かれている状況での喧嘩の仕方です。

 喧嘩の仕方で理解すべきは、最善は喧嘩しないことです。その最大の理由は、喧嘩をすれば例え勝っても自らも被害を得るからです。我々は次々に達成すべき事がある。自分の力が弱まってはそれが達成できないからです。

 喧嘩を避ける一番の方法は、その人を好きになることです。方法としては、私が信頼する人の中で、私が許せない人と折り合いをつけている人と話し合います。許せない人に「直」に腹を割って話すより安全性が高い。案外、単なる誤解ということがあります。少なくとも、単に「愚か」であると理解できる可能性はかなり高い。

 それでもその人を許せないとしても、その人を憎むのではなく、システムの問題だと理解する方が良いです。つまり現状のシステムの役割として、その人が行動していると理解します。なぜなら私が社会システムに「反感」を持っているとしても、日本においては私に攻撃することはまずありません。攻撃するのは「人」です。攻撃したいと思わせない方が良い。

 システムではなく、その人の個人の問題であると判断した場合、関わらないのが一番です。私の場合は、その人のメルアドをスパム設定にします。どうしても話し合わなければならないことがあれば、その人の話を忘れます。当然、その人からの依頼はしません。というより、聞き流すので、本当に忘れますから。後でそのことを指摘されたら謝ります。その人に対して、限りなく無能になるのです。

 さて、以上のことが全て駄目だったとき、つまり、その人の本性が問題で、とても許せず、かつ距離を置けない場合、はじめて喧嘩をします。

 さて、喧嘩の勝ち方です。まず、長期戦を覚悟しましょう。完膚無きまで勝たねばなりません。中途半端に勝つならば、しばらくしたら反撃されます。そこまで勝には、一度の会議で勝つとかいうレベルではなく、システムが常に勝利を保証するようにしなければなりません。

 そのためは、まず、自分が攻撃していることを悟らせてはいけません。公的な場、準公的な場(例えば匿名のインターネット)でそれが分かるような言動は封印します。

 次に、その人と自分との立場の違いを、公のレベルで再定義しましょう。自分が「嫌い」では、システムにすることは出来ません。

 次に、その立場の違いに関係する法律を徹底的に調べます。施行令・施行規則やその組織の定款などを調べます。

 次に、信頼できる複数の人と相談します。その際に、「その人」ではなく「その人の言動に代表されるもの」を相談します。「その人」レベルでは、単なる個人同士の喧嘩になります。それでは多くの援助は期待できません。そして、喧嘩の同志になってもらいます。

 そして、常に考え、準備します。必要に応じて、法律を調べ直したり、人と相談します。これを最低半年、多くの場合は3、4年かけて行うのです。その中で、最初は直感的な「嫌い」だったものを本当にシステムの問題として理解するようにします。

 私が「したたかに」という言葉に込めている、怖い意味はこれです。

 ただし、補足しますが、上記までに怖い計画をすることは殆どありません。なぜなら、人は大抵はそれほど悪気はありません。そして、明確に「それ困るよ」と言えば、ある程度加減してくれますから。上記をしなければならないのは二つのタイプの人です。第一は自分と違う考えの人を認められず、潰そうとする人です。第二は、自分より年齢が若い人、職階が低い人に対して、配慮する必要がないと思っている人です。数はそれほど多くはいませんが、一定数はいます。困ったものです。