■ [お誘い]教員に転職

今から書くことは最終的にはハローワークでちゃんと調べて下さいね。細かい規定が色々あるのですから。ただ、ザックリと紹介します。(ただし、素人が調べた範囲内ということを理解して下さい)
専門実践教育訓練給付金というのをご存じですか?最近出来た制度です。厚生労働省が雇用の安定を狙った制度で、指定された教育訓練施設で勉強する学費等の一部を補助する制度です。
今までにもあったのですが、今までのは最大10万円の補助なのですが、専門実践教育訓練給付金は上限が大幅にアップされたのです。そして、これは大学院の場合は専門職大学院しか指定を受けられず、現在、その指定を受けている教職大学院はごくわずかです。
ただし、これを受けられるのは雇用保険を2年以上受けた人しか可能性がないのです。公的機関や公立学校は雇用保険に入っていないので駄目です。逆に言えば、民間企業や私立学校の場合は可能性があります。(あくまでも可能性ですよ。受けら得るかどうかはハローワークに問い合わせ下さい)
じゃあどれぐらいの補助が得られるかと言えば、ざっと計算すると上越教育大学教職大学院で2年間学んだ場合は約54万円の補助が得られる計算になります。さらに、修了後に雇用保険のある職場に就職した場合は27万円が加算されるんです。繰り返しますが、お金に関わることですから、自己責任で調べて下さいね。
私のゼミにも、上記の資格を持った人が所属し、その恩沢によくしております。来年入学予定の方にはこの情報を流しています。
もし、民間で働いて教育の大学院で学びたいと思う人には朗報だと思います。ただし、本学教職大学院は免許を一つは持っていることが入学の基礎要件です。私のゼミでも中高の免許を持っていて、入学後に小学校の免許を取得し、現在、小学校の教員として勤めている子はいます。しかし、その子も中高の免許は持っていたんです。もし、免許の全く持っていない民間企業で働いた人の場合は、本学の免許プログラムがお勧めです。その場合は上限10万円ですが、その様な人を補助する制度があります。ハローワークに相談することをお勧めします。
お子さんやご親戚にその様な人がいたら、ハローワークで調べることを勧めて下さい。
■ [大事なこと]やめない

昔に比べてかなり合格しやすくなりました。今から二十年ぐらい前は、5教科でも採用人数が「若干名」というものが少なくありません。
が、同時に採用されてから数年でやめる人が昔に比べて格段に多くなりました。でも、当たり前です。新任者は何も知りません。だから大変です。でも、私が採用された当時は、先輩たちがサポートしてくれました。残念ながら、自分自身がアップアップで、若手に手をさしのべる余裕がなくなっています。
じゃ、どうするか?
ところが今の大学生は30歳代、40歳代、50歳代と仲間としてつきあった経験がありません。
上越教育大学の教職大学院は現職教員の数と学卒院生の人数バランスがとれています。前者が多すぎると、学卒院生は萎縮します。後者が多すぎれば、学ぶ機会がない。そして、実習河野先生と仲間になれる実習をします。
ということで、本学教職大学院には、教員採用試験に合格しているのに名簿登載期間延長の制度を使って入学する学生が少なくありません。
ただ合格したいという人はビックリでしょう。でも、その人たちは採用されるだけではダメで、採用されてから勤め続けられる能力が大事だということを知っています。
各県の教員採用試験を合格し名簿登載期間延長の処置を貰える人に関しては、教職大学院の授業料を全額または半額免除になるそうです。
教職にとりあえずなりたいという人にとっては、魅力は無いかもしれません。しかし、合格した後に、今の学校現場で生き残りたい方へは耳寄りな情報だと思います。現職教員の院生さんとチームになって学び、実習を受られることが上越教育大学の教職大学院の特徴です。つまり、採用されてから必要な自分より10歳、20歳離れた人と付き合いながら仕事をすることを学べます。
追伸 学生さんの皆さん。教室に掲示物を貼る時、どのような視点で貼る物を選び、どのような配置で貼るべきか、一度たりとも大学で教えて貰ったことありますか?大学で教えて貰ったことは全て、勉強する気になっている子に有効な教材であり、指導法です。ところが、教師になって味わう悩みの8割の原因となる2割の子どもは、勉強する気になっていません。その2割の子をどうするか・・・。それらはその学校の先輩教師から教えて貰うことなのです。