■ [大事なこと]不思議
『学び合い』のネットワークは「個性化」、「総合化」、「非同時化」、「分散化」、「適正規模化」、「地方分権化」です。
不思議です。なぜ、中央集権化しなかったのか?なんとなく、変だったから。それは教室の『学び合い』の良さを知っているので、違和感を感じていたから。だから、色々な人から「規格化」「専門化」「同時化」「集中化」「極大化」「中央集権化」すべきだと言われたけど、拒否しました。それがよかった。
■ [大事なこと]時代遅れ
昔、XYプロッターという機械がありました。機械でペンを動かし図や地図を描く機械です。コンピュータの出力が貧弱だったときは絵を描ける唯一の機械でした。ところがプリンターの性能が上がりました。ある会でXYプロッターの会社のブースが出ていました。そこではXYプロッターをプリンターのように使えるようにしたものを出品していました。私は、素人でも分かるプリンターの利点を話したら、ブースの人はモゴモゴをなってしまいました。その人達は、良い出力装置を開発したいのではなく、XYプロッターを残そうと思っていたのでしょう。現在、XYプロッターはありません。
工業化社会が知識社会に変貌することは色々な人が書いていることです。ところが工業化社会のエリートは、知識社会の表面しか理解しようとしません。何故なら、知識社会を理解すると、自らの基盤を脅かすからです。
知識社会なんだから、コンピュータだ、タブレットだ、ネットだと言いますが、その発想、その使い方がいかにも工業化社会の考え方なのです。工業化社会の特徴は「規格化」「専門化」「同時化」「集中化」「極大化」「中央集権化」です。それに対して、知識時代の特徴は、上記とは真逆の「個性化」、「総合化」、「非同時化」、「分散化」、「適正規模化」、「地方分権化」なのです。
例えば、コンピュータやタブレットの利用は、規格化された内容を同時に動かそうとします。例えば、「さあ、キーボードで○○を入れてリターンを押してください。さあ、どうぞ」というコンピュータの授業が典型的です。どこかの自治体では、そんな利用をしているからネットがパンクしてしまいましたね。また、「カーンアカデミー」もいかにも工業化社会の発想です。
ツールなんてどうでもいい。ものすごいロウテクで十分です。「個性化」、「総合化」、「非同時化」、「分散化」、「適正規模化」、「地方分権化」という発想が大事なのです。ちなみに、『学び合い』はまさに「個性化」、「総合化」、「非同時化」、「分散化」、「適正規模化」、「地方分権化」です。使っているツールは、人です。